第十二幕その十一
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「皆集まってね」
「記念撮影ですね」
「それを撮るからね」
かかしはナターシャに笑顔で答えました。
「そのことも楽しみにしておいてね」
「はい、是非」
「そうさせてもらいます」
「その時も楽しみです」
「こうして撮ってもらって」
「最後も」
「その時を待ってね、そしてね」
かかしは笑顔でさらに言いました。
「パーティ―全体を楽しんでね」
「お料理も飲みものも沢山あってね」
ドロシーがにこりと笑って言ってきました。
「歌もダンスもね」
「これからも続きますね」
「そうですね」
「それならですね」
「僕達も楽しめばいいですね」
「そうしたものを」
「そうしてね。私達も楽しむしね」
だからだというのです。
「いいわね」
「そうさせてもらいます」
五人で言葉を一つにして答えました、そうしてです。
皆であれこれと楽しんでいきました、歌って踊って聴いて飲んで食べて色々な人達とお話もしてでした。
そのうえでとても楽しい時間を過ごしました、パーティーが行われている間ずっとそうしていってでした。
パーティーが遂に終わる時は来ました、その時に皆集まって記念撮影となりますがここで一つ問題が発見されました、その問題はといいますと。
「撮る人は写真に入られないことがね」
「問題だね」
かかしは樵のその指摘に応えました。
「こうしたカメラだとね」
「そうだね」
「そこをどうするか」
「それが問題だけれど」
「さて、どうしようか」
かかしはここでまた考えました、そしてです。
また閃いたお顔になりました、そして左手の人差し指を立てて言いました。
「外観は昔でも技術は最新だね」
「そうしたカメラだね」
「だからね」
そうしたカメラだからだというのです。
「それでだよ」
「その技術を用いるんだね」
「撮影をタイマーにして」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「撮ればいいね」
「そうだよ」
「形は古いけれど中身は最新」
「そうしたカメラだからね」
それ故にというのです。
「そのことを用いて」
「皆入って」
「そしてね」
「撮るんだね」
「そうしよう」
「それではね」
こうお話してでした。
かかしはカメラをタイマーにしてそのうえで皆で記念撮影を撮りました、写真では皆笑っています。ですが。
撮影が終わってです、トトは唸って言いました。
「またしてもかかしさんの知恵が出たよ」
「そうなんだね」
「うん、よく気付いたね」
「いや、外見は昔のものだから」
そうしたカメラだからというのです。
「ちょっとね」
「タイマーのことをだね」
「忘れていたんだ」
「そうだったんだ」
「うん、けれどあることを思い出したから」
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