第十二幕その八
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歌って踊って聴いて飲んで食べて楽しんでいます、十九世紀後半から二十世紀初頭のアメリカの趣のパーティーを。
当然かかし達もその中にいますがここでかかしはこんなことを言いました。
「閃いたよ」
「何を閃いたの?」
「うん、このパーティーを最高に楽しくするね」
ドロシーに言うのでした。
「そうしたことを閃いたよ」
「それはどういったことなの?」
「写真だよ」
かかしは笑顔で言いました。
「皆の写真を撮っていくんだよ」
「そうするの」
「僕達がね」
主催している人達がというのです。
「そうするんだよ」
「そうするの」
「そう、そして」
そのうえでというのです。
「皆の写真を撮っていって最後に記念撮影をするんだ」
「そうするのね」
「そうしていって盛り上げよう」
パーティーをというのです。
「今以上にね」
「あの、それはね」
臆病ライオンが言ってきました。
「もうスマートフォンでね」
「自撮りしてだね」
「普通に出来るけれど」
「スマートフォンは使わないよ」
かかしは臆病ライオンに笑顔で答えました。
「カメラだよ」
「あれを使うんだ」
「そう、それもね」
かかしはさらにお話しました。
「あの頃のカメラだよ」
「ああ、発明されたばかりの」
「初期のね」
「あのカメラだね」
「勿論実際は最新技術が使われていてね」
オズの国のというのです。
「それでだよ」
「撮ってすぐに写真が出るね」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「カラーのね」
「そうしたカメラだね」
「けれどあの頃はね」
「カメラは最新技術だったよ」
魔法使いも言ってきました。
「十九世紀後半はね」
「そうだったね」
「うん、あの頃のカメラそして写真はね」
そうしたものはといいますと。
「まるで夢みたいな」
「最新の技術だったね」
「そうだったよ」
まさにというのです。
「本当にね」
「そのカメラをね」
「私達が使って」
「皆を撮っていってね」
パーティーに参加しているというのです。
「盛り上げよう」
「そうするんだね」
「ここはね」
「いいね、今のスマートフォンの自撮りもいいけれど」
それでもと言う樵でした。
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