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星河の覇皇
第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその四

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 ムニエルを食べた、そのムニエルを二人共食べ終えると次のメニューが来た。今度はエウロパの基準でかなりボリュームのあるハンバーグとソーセージだ。
 その二つを前にしてだ、貴族は言った。
「しませんね」
「一切ですね」
「はい」
 まさにとだ、貴族はアランソに答えた。
「護りはかなり堅固ですが」
「我々の全軍で攻めても攻略出来ないまでに」
「あちらを固めていますね」
「ニーベルング星系彼等が言うアタチュルク星系のそれを」
「十二の惑星要塞にその周りにそれぞれ多くある防衛用の小惑星に」
 人口のそれにというのだ。
「整備や補給もです」
「かなり整っていますね」
「そして駐留艦隊は百個艦隊」
「義勇軍も多くいます」 
 連合軍の精鋭である彼等もというのだ。
「それで攻め込んでも」
「エウロパ軍の全軍で」
「そうしてもです」
「攻め落とせませんね」
「私は軍事は専門外ですが」
 それでもとだ、アランソは述べた。
 そうしてハンバーグオニオンソースのそれを食べつつ貴族に話した。
「この程度はわかるつもりで」
「それで、ですね」
「言います。実は最近軍事に詳しいスタッフを迎え入れました」
「プロコフィエフ元帥の妹殿ですね」
「はい」
 まさに彼女をというのだ。
「大学を卒業されたので」
「それで、ですね」
「民間企業の管理職の話が出ていたそうですが」
「そこをですか」
「私が声をかけて」 
 自らそうしてというのだ。
「そしてです」
「来てもらいましたか」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうしてです」
「軍事のことをですか」
「学んでいます」 
 専門外でもというのだ。
「そうしています」
「それは何よりですね」
「常に学ぶことです」
 そうしなければいけないとだ、アランソは言い切った。
「人は」
「政治家でなくともですね」
「誰でもです」
「常に学ぶ」
「そうしないとです」
「よくはなりませんね」
「何も学ばないならそこまでです」 
 今の言葉は氷そのものだった。
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