第百五十一話 お気に召すままその十五
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「今だってライトノベルでもね」
「そんな文章書く人がいて」
「変に信者さんいたりするんだ」
「今も変わらないのね」
「結局人の本質は変わらないのかな」
伊東は留奈にどうかという顔になって話した、難しいものを何かしら凄いものと誤解するというそのことにしても。
「やっぱり」
「それで昔は知識人って言われる人達が間違えて」
「今は編集者さんと読者さん達がね」
「騙されるのね」
「昔も読者さんは騙されたけれどね」
「そこも同じね」
「この人凄い、この人の考えわかった自分凄いって」
その様にというのだ。
「誤解してね」
「そのうえでなの」
「そう、そしてね」
そのうえでというのだ。
「実は中身がないのに」
「騙されて」
「持て囃すんだよ、いやあれだね」
伊東は今度は唸って言った。
「中身のないことでも小難しい言葉を並べて長々と喋らせたら」
「凄く見えるのね」
「そうなるね、ラノベだと」
「思想書だと文章ね」
「そこに適当に片仮名入れたら」
所謂西洋の言葉だ、ウィットだのドライだのいう単語を入れるとそれで知的だと錯覚させられるのだ。
「余計にね」
「凄く見えるのね」
「うん、中身がなくても難しい文章を書けるのって」
それはというと。
「適当に言葉知ってたらね」
「出来るのね」
「大した技量は必要ないんだろうね」
「文章書くにしても」
「うん、そうした単語を知っていて」
そしてというのだ。
「漢字やたら使って片仮名入れて自分で適当に単語作って」
「後は長々と書くのね」
「気が向くままにね」
「そうしたらいいのね」
「もうそれでね」
「難しい文章になって」
「凄いってね」
そう錯覚させてというのだ。
「持て囃されるのかもね」
「誤魔化せる人は誤魔化せる」
「そうなのね」
「それでね」
「惑わされて間違えて」
「おかしなことになるんだよ」
「そういうことね、何か訳のわからないものは避ける
留奈は言った。
「何を書いてるかわからなかったり」
「何を言ってるかわからないならね」
「中身がなかったり嘘だから」
「それでね」
「そうしたものは相手にしないで」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「確かな、本当のものにね」
「触れるべきね」
「本当にね」
実際にとだ、伊東は言った。
「難しいことは凄くないってね」
「わかることね」
「技量とかは凄いってなっても」
難しいことをクリアーすればというのだ。
「けれどね」
「文章や言葉だと」
「思想とかじゃね」
「違うわね」
「そうしたことは簡単、単純でね」
「わかりやすいものね」
「そうであってこそね」
まさにというのだ。
「正しいんだよ」
「そのこと覚えて
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