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地元に帰って
第一章

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               地元に帰って
 声優の弓削由梨奈は今仕事で出身地の山口に帰ってきていた、地元ということでよく知っていると思われ観光地のレポートの仕事をしているのだ。茶色にしたセミロングの髪の毛で大きな流線形の目で薄く長い眉に大きな赤い唇と色白で互角系の小さな顔を持ち背は一五二位で胸は大きい。
 地元は山口だが生まれ育った萩で言うのだった。
「ここ何もないですよ」
「よくそんなこと言えるわね」
 一緒にいる声優雑誌の記者の長谷川美沙は驚いて言った。背は一六〇位で黒髪をショートにしていて猫の様な目と顔である。脚が長くすらりとしたスタイルだ。
「萩で」
「いや、幕末以外です」
「その幕末と美味しいお店紹介してね)
 美沙は由梨奈にこう返した、二人は今丁度萩駅を降りたところだ。
「そうしてね」
「あっ、それならです」
 由梨奈は笑顔で応えた。
「出来ます」
「そうしてくれたらいいから」
「じゃあ歴史紹介させてもらいますね」
「萩のね」
「萩城に」
 まずはこの城だった。
「吉田松陰さんや高杉晋作さん関係に」
「伊藤博文さんや山縣有朋さんもよね」
「そうです、伊藤さんって物凄く面白い人で」
 日本の初代総理大臣の話を嬉々としてはじめた。
「萩にも色々と」
「そうしたこと話して紹介してね」
「美味しいお店もですね」
「何処があるのか」
「そうさせてもらいます」
 由梨奈は美沙に答えて実際に萩の観光名所それも地元の人だけが知っている様な穴場まで紹介してだった。
 美味しいお店も色々紹介した、中には彼女が常連だったお店もあり。
「色々あるじゃない」
「萩は、ですか」
「ええ、何もないと言ったけれど」
 由梨奈自身はというのだ。
「あるじゃない」
「そうですか」
「だからね」
 由梨奈が紹介した店で蕎麦を一緒に食べつつだ、美沙は向かい合って座って同じ蕎麦を食べている彼女に言った。
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