第四十話 決戦の時が迫りその十八
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「ラッキューロさんはお勉強となりますと」
「やる気が全く出ないよ」
「そうですね、ですから」
だからだというのだ。
「お城の中を何度も何度もです」
「何度もなんだ」
「歩き回って下さい」
「お散歩していいんだ」
「はい、隅から隅まで」
まさにというのだ。
「そうして下さい、そうすればです」
「覚えられるんだ」
「何度も何度も歩きますと」
そうすればというのだ。
「それで、です」
「覚えられるから」
「ですから」
それでというのだ。
「宜しくお願いします」
「うん、じゃあ歩いていくね」
「覚え方にもコツがありまして」
百地は微笑んで話した。
「その人それぞれで、です」
「合ったやり方があるんだね」
「はい」
まさにというのだ。
「それを見付ければいいです」
「そして見付けてだね」
「その様にすれば」
「簡単に覚えられるんだ」
「左様です」
「わかったよ、百地さん頭いいね」
ラッキューロは両手を挙げて笑顔で言った。
「お勉強しなくても別のやり方があるってわかってるなんて」
「工夫次第です、では」
「僕お城の中をお散歩するね」
こう言って実際に行った、そうしてラッキューロもまた首里城の隅から隅まで頭に入れたのであった。戦いを前に戦士達は着々と準備を整えていた。
第四十話 完
2024・10・1
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