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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
強すぎると言う事は、卑怯な事である!と思った。
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…どうすれば良いのよ!?
光の玉無しじゃ勝てるわけないのに!?
「ふん…大人しく光の玉を返していれば、真の苦痛を味わずに済んだのに………」
しかし、ただ一人だけ勝てると確信している男が、真面目な口調で大魔王を恫喝する。
いくらなんでもそのハッタリはないでしょう………
「いい加減にしろ!キサマ如きか弱き人間が、闇の大魔王ゾーマ様に勝てるワケが無いのだ!手始めにキサマを一瞬で塵に変え、残りの者共もあの世へ送ってやるわ!」
言い終わるや、怒りのゾーマはお父さん目掛けてマヒャドを唱えてきた!
だがお父さんは、人間離れしたスピードでゾーマの鳩尾にカウンターキックを炸裂させる。
でも無駄でしょうに…
ダメージを喰らった側から回復して行くんだもん…
「ぐぅ……やるではないか…だが無駄な事…闇の衣がある限「その中途半端な回復を後悔しろ!」
蹴り事態は効いている為、苦痛で顔を歪ませ蹲るゾーマ。
そんな大魔王が何とか絞り出した台詞を遮って、正義の味方らしからぬ台詞を吐くパパ。
「なまじ回復するが為に、僕のもう一つの姿を見る事になる…苦痛の中、後悔と共に死んで行くがいい!」
あの人何言ってるの!?
ドラゴンの杖を掲げ、大魔王よりも大魔王っぽい科白を口にするリュカ陛下。
だいたいもう一つの姿って何よ!?
誰もが同じ事を思っていたに違いない…お父さんの無意味なハッタリに呆れていたに違いない。
しかし今回も我々は裏切られる。
ハッタリ大王に裏切られる!
掲げてたドラゴンの杖が輝きだし、一瞬でお父さんを包み込むと、次の瞬間には巨大なドラゴンが出現していた。
濃紺色の美しいドラゴンが。
「な…何だ…これは…!?」
流石にゾーマも絶句する…勿論、私達も声を出す事が出来ない。
お父さんより二回りも大きいゾーマ…それを遥に凌駕する大きさのドラゴンの出現…
「これからお前の苦痛の時間が始まる…光の玉を返さなかった事を永遠に後悔せよ!」
ドラゴンからはお父さんの声が聞こえる。
ま、まさか………
「と、父さんなんですか!?それは父さんなのですか!?」
「あぁそうだ。これがドラゴンの杖の本当の能力…」
そ、そう言えばドラゴンの杖って『ドラゴラム』の効果があったわ!
「すげぇ………あの杖には『ドラゴラム』の力があったんだ…」
弟子のウルフが感激して叫び出す。
そのウルフから聞いたのだが、実際のドラゴラムは術者の能力を何十倍にもする効果があるらしい。
「…ふ…ふふふ…ははははは!なるほど…ドラゴラムか…しかしそんな物はワシの前では無意味だ!」
トリックのネタが分かったゾーマは、高笑いをしながら『凍てつく波動』を打ち放つ。
この『凍てつく波動』を喰らってしまうと、魔法の効果が消し飛んでしまう
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