暁 〜小説投稿サイト〜
DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
強すぎると言う事は、卑怯な事である!と思った。
[1/6]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
私達の遥前に、お父さんの姿がポツンと見える。
自ら作り出したレミーラの魔法で、暗闇でもハッキリ見えている。
そして、その魔法(レミーラ)の光は、お父さんと共に奥へと移動し、世界を混沌へと誘う大魔王を浮かび上がらせる。

「はぁ〜………何で僕がこんな事を………はぁ〜…」
そんな大魔王ゾーマと戦おうとしている男が、情けない口調でぼやき出す。
何時までもグジグジ鬱陶しいわね!腹据えなさいよ!!

「やぁ、こんにちは。絶世のイケメン・リュカ君だよ」
私達とは大分距離があるのに、ハッキリ聞こえる明るい声で自己紹介をするお父さん。
状況分かってるのかしら?

「遂に来たか……しかも仲間に見捨てられるとは……哀れよのぅ…」
「ホント…酷いよね!『一緒に戦え!』って言われるのなら解るけど、『一人で戦え!』って意味解んないよ!」
ゾーマはあからさまにお父さんを馬鹿にしているのだが、当の本人は全然気にすることなく、愚痴を吐き出し同情を誘う。

「ふっふっふっ…しかし、どちらでも結果は同じであろう…キサマらは全員この場でワシの生贄になるのだから!」
勿論ゾーマからの同情は得られない…
代わりに邪悪なオーラを浴びせられている。

「ねぇねぇ…もう一回聞くけど…本当に君は美少女じゃないの?その姿は仮初めで、真の姿は美少女大魔王ゾーマちゃん!って事にはならないの?」
だけど舐めちゃならねーのが私達のお父さんだ。
あの強烈なオーラを存在しないかの様に自分のペースに持ち込む。

「な、何なんだ先程から『美少女』『美少女』と…この姿がワシの真の姿で、変化などせんわ!大体どこからそんな話が出てきたんだ!?」
「どっからって………あれ、どこからだっけ?」

いい加減呆れているゾーマ…
情報源など本気で気にしているわけでは無いのだろうが、思わず口から出てしまった言葉だ。
だがお父さんは情報源を思い出そうと、此方を見詰め答えを欲しがる。

目が合ったオルテガさんが、ジェスチャーでウルフの事を指差すと…
「あぁ!そうだよ………ウルフが最初に『ゾーマちゃんは美少女!』って言い出したんだ!何だよアイツ…ガセネタ掴ませやがって…」
と、ウルフを指差し憤慨する。

「アイツだよ、アイツ!アイツが僕に嘘情報を掴ませたんだ!いい迷惑だよなお互い…これは被害者友の会を創るべきじゃね?僕達でガセネタ掴ませたあのガキを訴えようよ!」
本当に何を考えてるのか分からないわ…
ゾーマの服の端っこを掴んで、ウルフを何度も指差しながら被害者意識を共有しようと試みている。

「ふ、ふざけるなキサマ!」
勿論ゾーマはお父さんに激怒する………が、
「そうだ、ふざけるな!僕達は訴えを取り下げないゾ!覚悟しろよ」
と、ゾーマの怒りが自分に向かっている事
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ