第一章
[2]次話
狐どんのお話V
狐のトッド、皆から狐どんと呼ばれている彼はこの時お家で新しいズボンを穿いて思わずこう言ってしまいました。
「あれっ、小さいのかな」
「それは違うと思うわ」
奥さんがすぐに言ってきました。
「あなた太ったのよ」
「ズボンが小さいのでなくかい」
「そうよ」
「いや、私はよく歩いて働いて」
狐どんは奥さんに必死のお顔で言葉を返しました。
「いつも身体を動かしているが」
「若い時と同じ様によね」
「そうしているから太るなんて」
「何言ってるのよ、若い時と今じゃ新陳代謝が違うでしょ」
奥さんはこのことを指摘しました。
「だからよ」
「それでか」
「そう、だからね」
それ故にというのです。
「若い頃と同じだけ飲んで食べて同じだけ身体を動かしてもね」
「太るんだ」
「そうよ、それであなたもよ」
「ズボンが小さくなったと思ったんだ」
「そうよ」
まさにというのです。
「そうなったのよ」
「それは困ったな」
「だったらね、痩せることよ」
「そうすることか」
「そうよ、具体的にはそのまま運動は続けて」
「歩いて働いて」
「飲んで食べるものをね」
そういったものをというのだ。
「どうにかすることよ」
「そうなんだ」
「例えば紅茶のお砂糖を減らして」
いつも飲んでいるそちらをというのです。
「お酒もビールじゃなくてね」
「他のお酒をだね」
「ワインとかね、健康にいいお酒を飲んで」
その様にしてというのです。
「食べものもね」
「変えることだね」
「そうすることよ。あなたがいいって言うなら私も付き合いわよ」
「紅茶のお砂糖を減らしてお酒も切り替えて」
「食べものも低カロリーなものにしていくわ」
「やはり太っているとよくない」
狐どんははっきりと言いました。
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