第十一幕その八
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「是非ね」
「一体どれだけの数になるかな」
「五万よ」
オズマはにこりと笑って答えました。
「オズの国中からね」
「五万、多いね」
「いえ、球場一つ分よ」
オズマは臆病ライオンに何でもないといったお顔で答えました。
「それ位だから」
「何でもないんだ」
「パーティーは大体いつもそれ位でしょ」
「そうだね、都の近くにあるパーティー会場で開くけれど」
それでもと言う臆病ライオンでした。
「言われてみるとね」
「いつもそれ位来てくれるわね」
「オズの国中でね」
「皆で飲んで食べて」
そうしてというのです。
「歌って踊ってね」
「パーティーを楽しむんだね」
「そうよ」
まさにというのです。
「そうするわ」
「それじゃあね」
「それで僕達の知ってる人は誰が来るのかな」
ジャックはそのことに興味を持って言いました。
「一体ね」
「招待する人達の名簿を見たいのね」
「うん、そうだよ」
オズマにその通りだと答えました。
「これからね」
「じゃあ見てね」
オズマはジャックに自分のスマートフォンを出して言いました。
「これからね」
「それじゃあね」
「知人で検索したら」
オズマはそうしたらとお話しました。
「すぐにね」
「出て来るんだね」
「今度招待する人達の中で貴方の知っている人がね」
「そうだね、じゃあ早速ね」
ジャックはまさにと応えてでした。
オズマのスマートフォンを受け取りました、そうしてすぐに検索すると彼が知っている人のうち結構な数のお名前がありまして。
「あっ、使節団でお会いした人達が」
「皆だね」
「いるよ」
こうかかしに答えました。
「四姉妹の人達にセドリック、セーラ達にジュディさんのご夫婦に」
「ロビンソンさん達にだね」
「そしてホーキンズ大統領にスクルージ市長達に」
「ヘレン=ケラーさんもだね」
「皆ね」
まさにというのです。
「名前があるよ」
「それは何よりだね」
「嘘みたいです」
ナターシャはそのお話を聞いて目を丸くさせました。
「まさかもうあの人達にお会い出来るなんて」
「しかもパーティーで」
恵梨香も言いました、驚きを隠せないお顔で。
「一緒になんて」
「嘘みたいだよ」
カルロスは夢だと思っているみたいでした。
「こんなにすぐなんて」
「いや、こうしたことも不思議だよ」
神宝はまさにと言いました、神妙なお顔で。
「本当に」
「全くだよ」
ジョージも真剣そのもののお顔です。
「奇跡みたいだよ」
「奇跡も不思議も夢も全部適うんだよ」
かかしは五人の子供達ににこりと笑って答えました。
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