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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第四十二話
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「ゥゥ…グゥゥゥゥゥ…」
「違うよね…だって…今、私達が衛司を助けようとしてる『力』は…そんなものじゃないから!」
衛司を真っ直ぐと見たままカノンノはそう言うと一歩、一歩と衛司に歩み寄る。
衛司はカノンノの言葉を聞き、ただ低く声を出しながら立ち尽くしている。
そして……。
「…もう、一人で抱え込まなくてもいいんだよ。皆、いるから。…私も、いるから」
「ゥゥ…っ!」
カノンノは衛司のすぐ目前まで歩み寄ると、広げていた両手を前に伸ばして立ち尽くしていた衛司を抱きしめた。
衛司はそれに僅かに驚いたような様子を見せ、視線を自分を抱きしめるカノンノに向けて下ろす。
「だから衛司…お願いだから…元に戻ってよ。私は…そんな衛司…見たくないから…」
「ゥゥ…ゥゥゥゥゥゥ…」
「お願いだから戻ってよ、衛司っ!私は…いつも、皆と一緒に戦って、皆と一緒に笑って、…それで、私の話を聞いて、信じて一緒に居てくれる衛司が…大好きだからっ!」
「ゥゥッ…!…カノ…ン…ノ…」
衛司を抱きしめたまま、真っ直ぐと見上げるような形でカノンノが言葉を告げると、衛司の表情が崩れ、途切れながらもカノンノを呼んだ。
「……っ!メリア、今なら行けるかっ!?」
「……っ…多分いける…やってみせるっ!」
二人の様子を呆然と見ていたスパーダが衛司の様子の変化にハッとしたように気付き、近くで同じように呆然と見ていたメリアにそう声をあげる。
メリアはそれに小さく頷くとそう答え、二人の元に走り寄る。
そして……
「衛司……私も…助ける…っ!」
二人の近くまで駆け寄りメリアはそう言うと、メリアの両手から光が溢れ出す。
そして……その場を光が包み込んだ。
――――――――――――
――光が止むと、その場に居た全員が、全てが静まり返っていた。
そしてが静まり返っている中、皆の視線は一転に集中していた。
光が溢れ出した中心…そこで静かに二人を見るメリア。その視線の先で、衛司を抱き締めたままでいるカノンノ。そして…先程までの、身体の所々から生やした結晶が消え、右腕と同化していた星晶剣は赤から白へと色が変わり、一本の剣として右手に握り締めている衛司であった。
「――……衛司…?」
光が止み、姿が戻って静かになった衛司に不安を持ちながら、カノンノはゆっくりと顔を上げて衛司の顔を見る。
それに対して返ってきたのは……。
「――…ただいま、カノンノ」
そう言って微笑み、左手でカノンノの頭を撫でる…衛司の姿であった。
「……衛司…?」
「…うん」
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