幸せのカタチ
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取り消せ…今すぐ取り消さねば、極刑に処すぞ!」
リュカの無礼極まりない発言に、流石の国王も怒り心頭で、勢い良く立ち上がり金切り声で騒ぎ出す。
「ふざけんな…取り消すのはキサマの方だ!僕はお姫さんの人格を疑ってなどいない…お姫さんが認めた相手に疑問を持ち、半狂乱で喚いているキサマこそが、彼女の人格や判断力を軽視いているんだ!」
「そ、それは………」
リュカの真っ直ぐ(っぽい)言葉に、思わずたじろぐラルス1世。
「それに僕はキサマが嫌いだ!娘の結婚相手を勝手に決める様な親…そんな奴は大嫌いなんだよ!………無理矢理結婚相手を押し付けて、実はもうお腹に子供が居ますって知るや発狂する親…最悪だね!」
「し、しかし…リュカよ、お前の見識は素晴らしい物がある。その様な人物はそうは居まい…娘と結婚させて取り込もうとするのは、至極当然であろう」
父としてではない…一国の王としての考え方に、心底嫌悪するリュカ。
あからさまに顔を歪め、国王を見下す様に話し続ける。
「随分と評価して貰ってるが、お前等に僕の何が分かってるんだ?」
「…………」
言葉を詰まらせるラルス1世…
「僕は…妻の他にも愛人が沢山居る!それに伴って子供も沢山居る!しかも表の世界じゃどっかの女王様を孕ませて、責任取って無いからね!(笑)………ローリアちゃんを妊娠させた男と何処が違うと言うのだ?それなのにお姫さんが選んだ男ではなく、僕の方が夫には相応しいと決めつけるのか!?」
「そ、それは…し、しかしリュカの事を何も知らなかったんだ…仕方ない事だろう!」
「ローリアちゃんが選んだ男の事など、僕以上に知らないだろうが!それなのに全否定してたじゃないか!」
「……………」
「…王様。今はともかく、新しい命の誕生を喜ぼうよ…可愛い娘さんが、きっと可愛い孫を生んでくれるんだからさ…『父親が誰か』とかは、どうでもいいじゃないか!」
先程までの嫌悪を含んだ口調から一転…
優しい声と笑顔でラルス1世とローリア姫の肩を抱き、今ある喜びを満喫する様に勧めるリュカ。
その豹変ぶりが気になったアルルが、思わず口を挟んだ。
「…もしかして父親ってリュカさんですか?」
その一言に周囲がざわめき出す。
ラルス1世などは喜びの表情になっている。
「バカ言うな!出会ったのは昨日が初めてだぞ………種撒く時間などあるものか!例え僕が種を撒いたとしても、昨日の今日で芽が出る訳ないだろ!」
ラルス1世の期待を断ち切るリュカの言葉にラングストンが…
「流石はその道の達人…一言一言に説得力がありますねぇ…きっとお姫様のお相手にも、説得力の篭もった台詞が言えるのでしょうね!…リュカ殿と同等に…」
「僕と同等?フッフッフッ…残念ながら僕の方が子供は多い!愛人の数も圧勝してるだろ
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