暁 〜小説投稿サイト〜
ハッピークローバー
第百五十一話 お気に召すままその二

[8]前話 [2]次話
「それだけでマイナスだしね」
「それは言えるわね」
「野村克也さんの言うことなんて」
 プロ野球の名監督として知られたこの人はというのだ。
「わかりやすかったらしいよ」
「だから選手の人達も成長したのね」
「そうだよ、何でもね」
「わかりやすいことね」
「何か哲学書とかで」
 伊東は顔を曇らせて話した。
「小難しい言葉、造語まで出して」
「勿体ぶって言うわね」
「文章だってね」
 それもというのだ。
「何書いてるかわからない」
「そんな風でよね」
「もう解読レベルでね」
「わかりにくいわね」
「そんなの読んでもね」
「何か意味ないみたいね」
「それぞれの学問の専門分野の用語なら兎も角」
 それでもというのだ。
「やたら小難しい言葉や文章の羅列で」
「ああ、ラノベでもあるわね」
 留奈はこう返した。
「そうした作品」
「あるよね、もう登場人物がね」
 作中のというのだ。
「これでもかってね」
「小難しい言葉羅列するのよね」
「延々と喋るんだよね」
「漢字を沢山使って」
 そうしてというのだ。
「物凄く長い文章書いて」
「登場人物に言わせて」
「それで中身あるのかな」
「難しいことばかり言って」
「多分そういう文章ってね」
 伊東は冷静な顔で話した。
「実は中身はね」
「ないのね」
「難しい言葉使っているだけで」
 それを長々と羅列しているだけでというのだ。
「何を言っているかわからない」
「難しいこと言ってるとそうよね」
「けれど読み解くとね」
「実は何でもないとか」
「中身のないね」
 そうしたというのだ。
「どうでもいいことをね」
「言っているだけで」
「もうね」
 それこそというのだ。
「読んでもね」
「意味ないのね」
「そういうのだったりするんじゃない?」
「難しいこと言っていて凄い様に見えて」
「実際はね」
「そういうものね」
「何を書いている時は読者さんはそれを読み解くのに必死になって」
 そうした文章を書いている本を読んでというのだ。
「読み解いた難しいことを理解した自分凄いってなって」
「そんな文章書いたこの人凄いなのね」
「そう思ってね」
 それでというのだ。
「有り難がるけれど」
「実は中身がないのね」
「実は仏教だってわかりやすいし」
 その用語がどういったものであるのか理解すればだ、仏教の教義自体は非常に理解しやすいのだ。ただし実践はそうではない。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ