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神々の塔
第九十二話 最上階その六

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「わかりました」
「言葉もな」
「そういったものが同じやとです」
「治めやすいしな」
「一つになりやすいです」
「その者は一人で何度も何度もわし等や塔にいたり出る者達に敗れてもだ」
 そうしてもというのだ。
「諦めず少しずつでも成長してな」
「そうしてですか」
「遂にこの塔を踏破してな」 
 そうしてというのだ。
「寿命と知識と目を備えてだ」
「世界を統一したんですね」
「そうした、そしてこの世界の危機が迫り」
 そうなりというのだ。
「我等は一旦この世界を石としてだ」
「海の中に封じて」
「この世界に主達より先に人達を呼び」
 そうしてというのだ。
「その力を見た、彼等はそれぞれアトランティスとムーを統一した」
「かなり上の方にある二つの浮島ですね」
「特別大きいな」
「自分達もまだ至ってへんです」
「もう至れる」
 素戔嗚尊は施に笑って話した。
「そしてそこにいる者達の力もだ」
「借りられますか」
「そうなった、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「この世界を襲う危機にもな」
「向かえますか」
「主達はその力を得たのだ」
「そうですか」
「しかしだ」
「しかし?」
「世界を襲う危機は何か」
 このことも言うのだった。
「それはまだだ」
「自分等にはですか」
「伝えられぬのだ、我等もだ」
 神霊達もというのだ。
「我等の領分でだ」
「危機に向かっていますか」
「そうしている」
 メルヴィルに答えた。
「神霊のな、しかし人界は人のものでありだ」
「わし等が守らんとあかんですね」
「我等は加護は与えられるが」
 しかしというのだ。
「それでもだ」
「人界のことやと」
「やはり人が何かせねばならない」
「そうですね」
「時が来れば伝える」
 この世界を襲う危機のことはというのだ。
「それはな、だが遅いということはだ」
「ないですか」
「手遅れにならぬうちに話す」
 素戔嗚尊はこのことを約束した。
「必ずな」
「ほなお願いします」
 メルヴィルはそれならと応えた。
「その時に」
「ではな」
「神託でお話してくれますね」
「巫女がいる」
 綾乃を見て話した。
「それならばだ」
「宜しくお願いします」
「そなた達はこれよりそれぞれ新たな神具を授かり」
「そうしてですか」
 トウェインが応えた。
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