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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
紆余曲折あって、あたしは討伐隊に入る
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らない顔をし、まだ走行中なのにも関わらず装甲車のドアを開けた。

「おい、何してる?」
「つまんないからいちぬけた。モレーちゃん、脱退してこれからフリーのサーヴァントになりまーす。」
「は?」

一同が振り向く

「おい!待てよ!!」

仮のマスターであるサウザンが呼び止めるも、モレーは反応しない。

「刺激なし、味気もなし。そんな退屈な毎日を過ごすのはゴメンなんだよね。それに、セックス下手な奴の相手すんのも。」
「待てよ!!あそこで俺達が拾ってやらなきゃ、あのクソデブの道具になってたんだぞ!!恩を仇で返すのか!?」
「ふーん…あっそ。」
「俺たちの言葉、響いてねぇ的な?」

止めようとするメンバーの声など一切無視し、モレーは出ていった。


「……。」
「…出て行ってもうたけど。」

戦える駒が無くなるとついさっきまで話していたが、
まさかここで一つ失うことになるとは考えてもいなかった。

「…拾ってやった恩も忘れて……まぁいい的な?女ってのは皆あんなもんだ。」
「はは…せやな。でもどないしますリーダー?」

貴重な戦力を失ったこんな状況でもリーダーは冷静だ。

「まぁここしばらくは休止するんだ。その間に打開策を考える感じ。」

そうしてカメラを起動する。

「とりあえずアレだ。休止宣言の動画撮るぞ。車止めて集合だ。」







『まーという訳でね、俺達CH-Z、長期に渡って休止という形になる的な感じなんだが…。』


場所は変わり、葵紫図書館。

今はゴーレム達が復旧作業中。
図書館の営業もできないため今は別館で何をする訳でもなくのんびりしている。


そのときふと思い立ち、CH-Zに対して何も知らなかったので、折角だから動画サイトで調べてみた。

ちょうど生配信をしているらしく、それを見てみるとなんと休止をするという旨の動画だった。

『先日、図書館に行ったら仲間がボコられてな…。アレやばかった的な。』
『そうそう、なんやろな。本読んでても野蛮人は野蛮人なんやな思たわ。あの金髪ゴリラ。』
「こいつら……好き勝手言って…!!」

カメラに向かって話をするリーダーと関西弁の男。
次に映されたのは怪我をし、腹部や腕などに包帯を巻いてわざとらしく項垂れているサウザンと車椅子に座ったまま動かないミッツだ。

彼らの話し方は、まるでこっちが悪者で、自分達が被害者かのような話し方だった。

襲われたのはもちろんこっち、しかし彼らはあくまで平和的にやろうとしていたと平気な顔をして嘘をつく。

コメント欄には『かわいそう』や『CH-Zいじめるの許さない』とか『だからサーヴァント持ちは嫌いなんだ』とかあまり見たくもない意見が流れてくる
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