Chapter.002 覚醒
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が似合うと思うよ」
「そうか。君がそう言うのなら、そうなのだろうな」
地上界の服を着た姿もみたいな。と頭の隅で考える螢一だった。
一升瓶を片手にウルドが歓迎の声をあげる。
「待ってたわよ、ベルダンディー」
「それじゃあ、螢一さんのお誕生会をはじめましょうか」
と、ペイオース。
かくしてにぎやかに執り行われる「誕生会」
料理やケーキもなくなり、楽しい時間はあっという間だ。
本堂の内装をもとに戻して境内に揃う一同。
「では、こんどこそ私たちは天上界に戻る」
「ごきげんよう、そして、お幸せにですわ」
ペイオースとリンドは天上界に戻っていった。
私たちは帰らないんですか?とメイプルに質問をするクロノ。
「まだまだ、地上界の甘味を味わい尽くしていませんもの」
「まだ食べるんですか?ですが私たちこっちのお金は持っていませんよ」
「そうそう、ですからぁ」
ウルドに視線を向けて。
「ウルドさんが出してくださいな」
「なんで私が」
「あらあ、知ってますよ。土地や株式相場に手を出してかなり預金額を増やしていること。たしか現在は三億八千万ぐらいでしたか」
「姉さんどうしてそんなにお金を」
ベルダンディーの問にメイプルが答える。
「援助するつもりなんでしょ。もし将来、妹夫妻がお金に困った時に──恩を感じてるのよウルドさんは、自分が世界の終末の引き金にならなかったことにね」
「──!! なっ、余計なことを!」
真っ赤になるウルドの顔。
「恩だなんて俺たちは……」
「もちろんウルドさんも百も承知のことよ、螢一さん。そのうえでいざとなったら力になりたいって気持ち、妹を持ってる貴方にもわかるでしょ……それにしてもウルドさん、あなたのやっていることは黒に近いグレーゾーンですねぇ。事務所としては株式に手を出せないよう手配することも出来るのですが、どうしますか」
ウルドは渋々と言った感じで何処からか財布を取り出すと。
「ほら!三万円!! これだけあれば充分でしょ!」
押し付けられるように渡された紙幣に、メイプルはにっこりとして礼を述べた。
浮き上がるメイプル。
「では、いきますよ。クロノ」
「この時間だとファミレスかコンビニぐらいしか……って、待って下さいよぉ!」
慌ててメイプルに追い付き、先程から思っていた疑問を口にした。
「本当にベルダンディーの地上界勤務を解くつもりだったんですか?」
「まっさか!!」
コロコロと笑った。
「天上界の最高位である二人の意思を覆すなんて、出来るわけないでしょう──ちょっとした悪戯みたいなものです。……そんなことより食べますよ。大福、あんころ餅、フルーツパフェにみたらし団子……」
「女神の仕事」を休職したことにより天上界でも魔界でも、ベルダ
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