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夢幻水滸伝
第三百七十二話 自信のないジェネラルその八

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「まさに」
「そうですね」
「何かを必死にしていますと」
 そうであると、というのだ。
「何時かきっとです」
「出来る様になりますね」
「そうです」
 まさにというのだ。
「そうなります」
「僕もそう思っていますし努力は実を結ぶとです」
「お考えですね」
「何も努力せえへん人を見てきました」
 このことも言うのだった。
「その人は坂道を転がる様に堕落していきました」
「努力しないので」
「ただひたすら怠惰、傲慢、大食、憤怒、嫉妬に生きて」
「人としての努力はですね」
「全くです」
 それこそというのだ。
「せえへんで」
「堕落して」
「誰からも見捨てられ」
 そうなりというのだ。
「今は行方知れずです」
「そうした者もいますね」
「世の中には」
 二人はどうかという顔になって答えた。
「下らない人というか」
「どうにもならない人が」
「生きていてです」
 アマードはその輩の話をさらにした。
「全くです」
「努力をしなかったのですね」
「あらゆることを」
「勉強も仕事もせず」
 そうでありというのだ。
「ただひたすら怠け人格を磨くこともです」
「しなかった」
「そうなのですか」
「ただ文句を言うだけで」
「それで、ですか」
「ずっと生きてきて」
「一度結婚したのですが離婚されてからはです」
 即ち伴侶の人に逃げられたというのだ、結婚しても相手があまりにも酷いとそうすることも一つの道であろうか。
「まさにです」
「坂道を転がる」
「その様になってですか」
「人格が劣化しまして」
 そうなりというのだ。
「そしてです」
「行方不明ですか」
「今はそうですか」
「努力しないとよくならへん」
 アマードはこの真理を話した。
「例え今は駄目でも」
「その通りです」 
 署長は確かな声で答えた。
「人は何もせえへんとです」
「よおならへんですね」
「努力してこそです」
 アマードの言う通りにというのだ。
「そうしてこそです」
「よおなりますね」
「今はどうであっても」
「だからこそです」
「努力されていますね」
「僕は何も出来ません」
 自分で確信していることも話した。
「そやけどです」
「努力すれば」
「はい、何時かは出来ます。少なくともです」
 こうも言うのだった。
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