規格外の二人目
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さっき殴り飛ばされた男が私を人質にした。……だから、それはダメだって……
―――ゲシッ
風宮君は遠慮なくその男を蹴ると一緒に倒れそうになる私の肩を掴んで助けてくれた。
そして用はないとばかりに私を抱えてその場から逃げた。
「やっべー。まさか近くに警察がいるとはな………」
それが理由だったのか。
■■■
彼はあまり人がいないところで私を降ろした。
「……ありがとう」
「気にすんなって。ほんの少しはストレス発散できたから」
あれでほんの少しというのは驚きだ。
私たちは昼時も近いと言うことで近くの店に入った。
「それにしても、大丈夫か? さっきの奴らうるさそうだしな………」
「……大丈夫。自分の身は……自分で…守れる……」
「そっか。じゃあ、余計なことをしてしまったかもな………」
「……気にしてない」
「そりゃ良かった」
そして彼の前には頼んだ特大パフェが置かれた。
「……食べ切れるの?」
「問題ない。今みたいに戦闘で浪費した体にはピッタリだ。どうやら俺は昔から甘いものが好きみたいだからな」
? 好きみたいだ?
「どういう……こと?」
「え? 普通に甘いものが好きなだけなんだけど………」
……もしかして、本音は―――彼が祐人と同じ人物だって気付いてた?
そう思うと涙が出て、私は「トイレに行く」と伝えてその場から移動する。
「………やっぱり………彼は………」
彼は私が殺した―――いや、それも同然だった。そのはずだった。
だけど彼は、私のせいで誰かに殺された。そう思っていた。
あの時も、私を逃がすために、私を撃って、怖がらせて………それで………
「……良かった」
そこでふと、あることに気づく。
(あれ? お姉ちゃんは知ってるのかな?)
■■■
考え事をしていたために、遅くなってしまった。
申し訳ないと思い、私は外に出ると、
「―――おい」
―――スチャ
男に頭に銃を突きつけられる。
「言われた通りにしろ」
そう言われて私は誰にも気付かれないように移動させられた。もちろん、あらかじめ睡眠薬を飲まされていたのか風宮君は寝ていた。
そのまま外に出されて、見たことないが、明らかにその筋の物の車が置かれていた。
「入れ」
「―――いや、入る必要ないだろ」
(………だから、何でタイミングよく来るの?)
声がした方を見ると、そこには風宮君がいた。
「お前、どうして―――だがまぁいい。この女が死んで欲しくなければ―――」
「
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