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俺屍からネギま
長、来たる
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「イツ花さまぁ!」

「はいはい!」

「いつかさま!!」

「あぁーーハイハイ!!!!」


「…イツ花。」

「今度は何だーー!!!!……って美幸様!?…はっ、も、申し訳ありません」
忙しさのあまり鬼の様な表情となっていたイツ花だが、声をかけたのがはるだと知ると羞恥から顔を赤くしつつも御陵一族の相談役に対する言葉遣いでは無かった事により顔を青くしその場で土下座して謝った。

「良いのよ。忙しい中ごめんなさいね…あと十分程でお客様が来られるようだからお願いしようと思ったんだけど……‘最優先’で頼むわ。」

‘最優先’と言う言葉に引っかかりをイツ花は覚えた。美幸は相談役として重宝されているが高圧的な人物では無い。普段であればイツ花が忙しい場合は、声をかけても支度は自分から行う事が多い。

にも関わらずイツ花に最優先で頼む。つまり女中頭としてのイツ花が行わなければならない相手が来訪すると言う事だ。
御陵一族が正式に,かつ礼を持って会う。その様な人間は数えるぐらいしかいない、しかも京都・関西を始め全国の名士達から贈答品が届いている中で唯一まだ話しに上がっていない人物が一人だけいる。

「もしや……木乃実様ですか?」

その言葉に美幸はただ頷いた。
そう近衛木乃実だ、関西呪術協会の幹部達からは贈答品が来ていたが長である木乃実からは来ていなかった。本来なら一番に来ていても可笑しく無かった…それ程、木乃実と哲心の関係性は重要であった。


「ええ、奥方が外の様子を見る為に出していた式神で知ったそうよ。今此方に歩いて向かっている様だから支度を…離れ座敷の掃除は先程違う方にお願いしたから迎えは私が行きます。イツ花は女中と玄関で出迎えの準備を…。」

関西呪術協会の長が訪問するならば支度を優先し礼を持って事に当たらなければならないし、迎えに行くならば多少の格という物を考える必要であった。女中頭とはいえ女中でしかないイツ花では格が違う。その点美幸は元一般人だが、誰もが認める御陵一族の相談役であり当主・哲心も認めている女傑だ案内役としては申し分ない。

「分かりました。聞きましたね…現在行われている作業の内、急を要するもの以外は支度の手伝いを…玄関周りや廊下等の掃除・準備を七分でお願いします。あとあなたは離れの座敷に花をいけて下さい。そっちのあなたはお茶の用意を…。私は各部署に連絡したあと各地の確認をします。……皆さん…バーーンとお願いします!!」


「「「「「はい!」」」」」
イツ花のテキパキとした指示と女中達の元気な声を背中に聞きつつ、美幸は急いで木乃実を迎えに行く。



ーーー
美幸が屋敷の門前より少し歩いていくといつもの術師としての衣装では無く着物姿の木乃実と荷物を持った女性がが歩いてく
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