暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルなのは〜優しき狂王〜
第十八話〜白騎士〜
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の姿は既にそこにはなかった。代わりにそこに残るのは白銀の魔法陣。
 さらに加速魔法を発動させたライはランスロットの右斜め後ろに立つ。左手に持った蒼月を右足の駆動系に差し込む。ランスロットがライの位置を認識し行動しようとするがライの動きの方が早かった。
 そのまま差し込んだ刀を起点に体を持ち上げそのまま右手の刀をコクピットのある位置に差し込む。差し込んだ箇所にあるのは制御系と駆動系をつなぐケーブルがある部分。そこを寸分違わずに狙い、切断されランスロットは動きを止めた。

蒼月「敵機の停止を確認。生命維持を最優先。リミッターを再設定。」

 戦闘が終了したため蒼月は自分の設定を元に戻していく。そこで蒼月は気付く。ライの反応がないことに。

蒼月「マスター?」

 蒼月が声をかけると同時にライがランスロットから崩れ落ちる。

蒼月「マスター!大丈夫ですか?!」

ライ「うん……なんとか…」

 弱々しい声ではあったがしっかりと返事をする。

蒼月「立てますか?」

ライ「少し難しい……かな。」

蒼月「周辺にナイトメアの反応はないのでしばらくじっとしていてください。」

 ライはそう言われると緊張を解く。今は生命維持に魔力を回しているため先ほどよりも幾分か楽にはなっていた。

蒼月「敵使い魔の反応数は1、敵機に接触します。」

 蒼月のその報告でライは視線を少し動かす。その視線の先には確かに小さな虫のようなモノがあった。

ライ(敵の偵察か?)

 血を流して、少し朦朧としている頭でそう考える。だがその予測は裏切られる。その使い魔がランスロットに沈みこむ。

蒼月「敵、再起動。」

ライ「な!」

 いきなり動き出すランスロットに驚愕する。

ライ「くっ―」

 痛みをこらえ右手に持つ刀を支えに立ち上がろうと体に力を込める。

ライ「ぐっ、ゲホ、ゲヒ…」

 ライの口から血が吐き出される。その不快感をねじ伏せランスロットを見据える。敵はこちらに手を伸ばしてきていた。

蒼月「マスター。」

ライ「止めるな、蒼月。」

蒼月「違います。間に合いました。」

ライ「?」

 蒼月の言葉を疑問に思った瞬間ライの視界の端に金色の光が映った。

フェイト「うち抜け雷神!」

バルディッシュ「ジェット・ザンバー」

 打ち出された魔力の刃に飲まれランスロットは今度こそ大破した。
 そしてライのそばにフェイトが駆け寄る。

フェイト「ライ!」

ライ「フェイト?」

フェイト「ティアナに頼まれて応援に来たよ。他に敵は?」

蒼月「敵の反応はありません。」

フェイト「そう…ライ。」

 そこまで聞きフェイトはライに声をかける。だが
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