暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第230話:獅子の目覚め
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キャロルの窮地を、突如現れたファラが救った。それを皮切りに、ジェネレーターに繋げられた棺の中から新たに3体のオートスコアラーが飛び出した。
ファラと同様、以前の戦いで破壊された筈のオートスコアラー達。レイアがコインの弾幕でベルゼバブを釘付けにしている内に、接近したミカがカーボンロッドで殴り飛ばし、ファラを呆然と見上げていたキャロルをガリィが抱き上げた。
「お、お前達は……!?」
今の今まで命の危機にあった事もあり、混乱せずにはいられないキャロル。だが最近色々と記憶が戻ってきた中で、オートスコアラー達の事も朧気にだが彼女の中に蘇りつつあった。
「ガ、ガリィ……?」
「えぇ、マスター。思い出していただけて光栄です」
「ガリィ。コイツは私とファラが相手をする。お前はミカと共に派手にここから逃げ出せ」
「言われるまでも無いわ」
ガリィがそのままキャロルを抱えて部屋から出ていこうとすると、そうはさせじとベルゼバブが配下の魔法使いを呼び出し彼女達の行く手を阻もうとした。
「行かせるなッ! そいつらはここで確実に始末しろッ!」
ベルゼバブの呼び出しに応える様に転移魔法で次々と部屋に現れるメイジ達。取り囲まれたガリィは周囲のメイジを忌々し気に睨みながら、腕の中のキャロルを傷付けさせまいと強く抱きしめる。
「チッ、鬱陶しい……万全な状態ならこんな奴ら……」
見ると復活したオートスコアラー達はどれも皆あちこちが罅割れていたりと既にボロボロだった。
魔法少女事変の際、キャロルはイグナイトモジュールを使用した装者ではなく魔法使いによりオートスコアラーが破壊されるのを危惧していた。その為、彼女はもしもと言う時の為に予備のオートスコアラー達を常に用意していた。最終決戦の最中、颯人が相手をしたオートスコアラー達はそれである。
当然他にもまだ予備躯体は残っていたのだが、それらは獅子機の爆発の影響で軒並み破損。まともに動かせる状態のものは殆どが失われ、こうしてジェネレーターのパーツにするくらいしか価値が無くなってしまった。
だがそれでも、彼女達のオートスコアラーとしての矜持……即ち、キャロルの為に尽くすという使命は失われてはいなかった。故に彼女達は、主の窮地にこうして飛び出し、不完全な状態であろうともキャロルに尽くす為動き始めたのだ。
オートスコアラー達の目的は、キャロルの目的を果たす手助けをする事。その為に今必要なのは、彼女をここから何としてでも逃がす事であった。その為に…………
「ガリィ、伏せなさいッ!」
ファラがソードブレイカーを振るうと竜巻が起こり、キャロルとガリィの周囲のメイジを吹き飛ばした。一時的とは言え周囲から敵が居なくなったのを見て、ガリィは即座にミカに声を掛けな
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