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星河の覇皇
第八十七部第四章 首相官邸にてその五十五

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「だから掃除もいいことだ」
「左様ですね」
「掃除をすれば盗聴器は見付かります」
「気付きにくい場所でも」
「そうなります」
「そういうものだ、机の下を掃除するとだ」 
 そうすればというと。
「そこで机の裏や隅を見るな」
「はい、その中で」
「自然に見えますね」
「そして気付きますね」
「盗聴器があっても」
「ゴミ箱を持つとな」
 そうすればというと。
「やはり裏側も見るな」
「そうなりますね」
「そしてそこに盗聴器があっても気付きますね」
「盗聴には掃除ですね」
「それが一番いいですね」
「だから連合ではどの国も省庁はよく掃除をする」
 このことは事実である。
「そうすれば清潔になるしな」
「そして盗聴をチェックも出来る」
「だからですね」
「朝夕二回しますね」
「多い時は三回しますね」
「より多い時もある、部屋にいる全員で行えばすぐに終わる」
 掃除はというのだ、連合では立場の上下に関わらず誰でも掃除するのが普通だ。この辺りは階級が存在しない大衆社会故でアッチャラーンもそうしている。
「だがそのすぐに終わることでな」
「盗聴が防げる」
「それならですね」
「有り難いことですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だからだ
「それで、ですね」
「この首相官邸も同じですね」
「掃除をしていますね」
「最低でも一日二回していますね」
「多い時はそれ以上」
「そうしてだ」
 そうしてというのだ。
「部屋を奇麗にしてな」
「そしてですね」
「盗聴も防いでいますね」
「それも」
「工作員は普通にだ」
 それこそというのだ。
「いるものだ」
「そうですね」
「この首相官邸にもですね」
「各国政府がスパイを送り込んできますね」
「そうしてきていますね」
「極論すると掃除のおばさんもな」 
 トイレ掃除等の人もというのだ。
「若しかするとな」
「工作員かも知れないですね」
「各国政府が買収するなりした」
「そうした人かも知れないですね」
「壁に耳あり障子に目ありだ」
 アッチャラーンはこの言葉も出した。
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