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故郷は大空にあり
第十一話 提督はお酒に弱い?
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う訳では…ないんだけど、記憶が飛んじゃって…曖昧になっちゃうからさ?
あんまり飲まないようにしてるんだけど…」

まあ、まえ提督と居酒屋に行った時もそうだったよ。

「ひょっとして、暴れちゃったり愚痴言っちゃったりするんですかー?」

「いや、一緒に飲んだ人(F/A18)に聞いたところによると、なんかボーッとしてるって。基本上の空らしい」

「ふーん……ちょっと見てみたいわね、それ」

「ええ!? F15Cちゃん!?」

「だっていつもしっかりしてる先生の、とぼけた顔よ! 興味ない?」

「それは……確かに」

「見世物じゃないんだけどなあ」

「あー…じゃあ、ご飯食べ終えたら、少しだけね?」

「ん、分かった。」
__________________________________________

「……………………」
 
 提督は、出来上がっていた。
 事前の申告通り、上の空の状態でボーッとしていた。
 
「ん、珍しい表情」

「そうですねー。ちょっと幼い感じがしますー☆」

「へー……提督こんな感じになるんだ」

「はー……新鮮な気分です」
 
 そうだねー。いっつもみんなを遠くから見つめている提督が、逆にどこか遠くを見続けているような感じだよー。
 いつものしっかりものの提督とは思えない感じ。
 
「提督、私の事分かる?」

「…………んー…………?」

「ん。ダメっぽい」

「そんなに? 提督そんなにお酒飲んでたっけ?」

「ええと、缶ビールの半分くらいですね……」

「なるほど、お酒にすごーく弱いんですね、提督」

色々な問いかけにも、反応すらしない始末。
提督、居酒屋の時はお酒強かったのに…まさか、大将が見分けてノンアルにしてくれたとか?
私は知らない間に提督に近ずいてしまった…

──思えば、ここが最後の分岐点だったのかもしれない───


「…………あ。桃だ」
 
「……へ?」
 
 
 そんな事を呟いた提督。その直後に……
 
 
「──頂きます」
 
 
 ────私の唇が奪われていた。
 
 
「……っ!?」
 
「っえ?」

「はい?」

「……なっ!?」

「……ええっ!?」

 私は……衝撃で何も考えられなくて。
 
 
「んー……ちゅぅーっ……」
 
「──っ。────っ!」
 
提督に、口の中を吸われていく。
口内の水分を、提督に味わうように飲まれていく!
私はそれがすごく恥ずかしくなって……
 
「──っ!。──っ!!」
 
口が塞がれているから、声が出せない。
なんとか逃れようと体を動かし始めるが、下手に力を入れすぎると、常人の
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