第十幕その五
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「けれどね」
「それでもだね」
「外の世界でも幸せでした」
こうかかしに答えました。
「とても」
「そうだったんだね」
「サリバン先生がいて色々な人がいてくれて」
ご自身の周りにというのです。
「助けてくれて教えてくれて」
「色々なことを知ってだね」
「多くの国に行けて活動出来て」
「社会の為にね」
「そうしたことが出来て」
そしてというのです。
「とても長く生きられて」
「幸せだったね」
「はい、多くの人が慕ってくれましたし」
このこともあってというのです。
「本当にです」
「貴女は幸せだったね」
「外の世界でも。そして今は」
「目が見えて耳が聞こえて」
「サリバン先生と一緒にオズの国にいられて」
とても輝かしい笑顔で言うのでした。
「とてもです」
「幸せだね」
「はい」
そうだというのです。
「これ以上はないまでに」
「そう言ってくれるとね」
かかしはヘレンさんに満面の笑顔で応えました。
「僕達オズの国の住人もだよ」
「嬉しいですか」
「とてもね」
まさにというのです。
「ヘレンさんみたいな人に言ってもらうと」
「全くだよ」
樵も言いました。
「どれだけ嬉しいか。ではね」
「これからね」
「ヘレンさんとじっくりとお話して」
「一緒に周りを巡ったりしてね」
「楽しい時間を過ごそう」
「そうしよう」
こうお話してでした。
皆は実際にお家の中に案内してもらってヘレンさんそれにサリバン先生とお話をはじめました。そうしてでした。
その中で、です。トトは思いました。
「ヘレンさんはドロシーより年上なんだよね」
「そうね」
ドロシーは確かにと頷きました。
「生まれた頃はね」
「そうだったね」
「私やオズマよりもね」
「ベッツイやトロットよりもね」
「ヘレンさんは先に生まれているから」
「年上だね」
「そうなるわ」
こうトトにお話しました。
「年代的にね」
「そうだったね」
「そしてね」
ドロシーはさらに言いました。
「着ている服もね」
「その頃のアメリカのものだね」
「ジョーさん達と同じね」
「そうだね」
「服は急に変わったわね」
サリバン先生が笑って応えました。
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