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新オズのかかし
第十幕その一

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               第十幕  最高の幸せ
 次に訪問するのは国ではありませんでした、そして国家元首でもありませんでした。
「えっ、あの方もですか」
「あの方もオズの国におられたんですか」
「まさか、いや」
「有り得ますね」
「あの方も来られて」
「そうでしょ、とても素晴らしい人だから」
 ドロシーはナターシャ達五人に微笑んで答えました、今ヘリコプターはその人のお家に向かっています。
「オズの国でね」
「今は暮らしておられるんですね」
「ボームさんみたいに」
「そして他の人達みたいにですね」
「エジソンさんやベーブ=ルースさんみたいに」
「織田信長さんや関羽さんみたいに」
「そうよ、あの人が来てくれて」
 それでというドロシーでした。
「本当にね」
「嬉しいよね、ドロシーも」
「オズの国であの人のお話を聞いて」
 ドロシーはクッションの上に座っています、そこで隣にちょこんと座っているトトの言葉にも応えました。
「物凄く悲しくなっていたたまれなくなって」
「そしてだね」
「感動したわ」
「とんでもない苦難を乗り越えてね」
「生きてきた」
「素晴らしい人だね」
「なろうと思ってもなれないわ」
 とてもと言うドロシーでした。
「本当にね」
「あの人みたいにはね」
「だからね」
 それでというのです。
「オズの国に来られた時は」
「ドロシーも嬉しかったね」
「本当にね」
「まさかね」
 魔法使いも言いました。
「私達と同じ時代、それに私達の祖国でね」
「ああした偉大な方がおられるなんて」
「とてもね」
 それこそというのです。
「思わなかったよ」
「そうよね」
「そしてね」
 さらに言うのでした。
「何度お会いしても」
「その度にね」
「これ以上はないまでに素晴らしいものを感じるよ」
「そうよね」
「だからね」
 それでというのです。
「これからね」
「あの人にお会いして」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「最高に素敵な時を過ごそう」
「そうしましょう」
 ドロシーも言いました。
「本当にね」
「あの人とお会いして」
「是非ね」
「オズの国も素晴らしいよ」
 ジャックは言いました。
「けれど外の世界もね」
「素晴らしいわね」
「だってあんな人がいたんだから」
 それでとドロシーに言うのでした。
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