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レディサンタ
第六章

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「お前ずっとスタイルがいいがな」
「それがどうかしたの?」
「運動してるのか」
「当たり前でしょ、ジムに通ってね」
 ハンナはこちらの話もした。
「それでね」
「そのうえでか」
「そう、毎日汗も流してるから」
「スタイルもいいか」
「そうなのよ」
「昔はな」
 サンタはまたかつての頃の話をした。
「本当にな」
「外に出られなくてね」
「運動だってな」
「出来なかったわね」
「スキーはしてたがな」
「それで狩りもしてたわね」
「けれどな」  
 それでもというのだ。
「他のスポーツなんてな」
「出来なかったわね」
「そうだったがな」
「そこも変わったのよ」
「ジムみたいな場所が出来たか」
「そうよ」
 実際にというのだ。
「だからね」
「お前もジムに通っているか」
「それでスタイルも維持しているのよ」
「そういうことか」
「そういうことよ、わかったかしら」
「よくな」
「それなら何よりよ、今日も仕事帰りにね」
 サンタに笑って話した。
「ジムに通ってきたわ」
「そうなんだな」
「それで汗かいて」
 身体を動かしてというのだ。
「サウナも入ってきたわ」
「サウナは変わらないな」
「昔も今もよね」
「やっぱりフィンランドはな」
 何といってもという口調で話した。
「風呂はな」
「サウナよね」
「お前もそれは変わらないな」
「ええ、すっきりしてきたわ」  
 サウナに入ってというのだ。
「本当にね」
「じゃあわしも今からな」
「サウナに入るわね」
「そうしてくるわ」
「ひいお祖父ちゃんもサウナ好きよね」
「大好きだ」
 笑顔での返事だった。
「昔からな」
「そうよね」
「サウナに入ってな」
 サンタはそれからのことも話した。
「ウォッカをな」
「飲むのね」
「そうするぞ」
「寒いからね」 
 曾孫は笑って言った。
「サウナであったまって」
「その後はな」
「お酒で温まるわね」
「それもウォッカでな」
「そうよね、じゃあ私もね」
「ウォッカ飲むか」
「サウナ入ったしね」
 それでというのだ。
「ひいお祖父ちゃんが出たら」
「一緒に飲むか」
「そうするわ」
「そうか、じゃあ一緒にな」
「飲みましょう」
「寝る前にな」 
 サンタは笑顔で言った、そうしてだった。
 サウナの後は曾孫と一緒にウォッカを飲んだ、そのうえで。
 この日は寝た、そして普段は子供達に幸せを与えクリスマスにプレゼントを贈り続けるのであった。


レディサンタ   完


                   2024・11・29
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