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レディサンタ
第一章

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                レディサンタ
 サンタクロースにも家族がいる、それで彼は今フィンランドにある自宅で妻に対してこんなことを言っていた。
「さて、今年もな」
「頑張るわね」
「そうするよ、しかし」
 それでもというのだった。
「サンタはわし一人でないしな」
「何人もいるのよね」
「それでクリスマスになるとな」
 サンタクロースが働く時だ。
「皆でな」
「世界中を回るわね」
「それで子供達にプレゼントを送っているよ」
「そうしているわね」
「それ以外の日は幸せをあげて」
 世界中の子供達にだ。
「そのうえでだよ」
「クリスマスはね」
「それで家族でもな」
 妻に暖炉のある部屋の中で話した。
「働いてもらっているが」
「今年もよね」
「ああ、それで今年からはな」
 妻にさらに言った。
「ハンナにもな」
「行ってもらうわね」
「そうするよ」
 こう言ってだった。
 サンタは実際に曾孫の一人ハンナに頼んだ、するとハンナは曾祖父に対して明るい笑顔で答えたのだった。
「いいわよ、行くわよ」
「そうしてくれるか」
「あたし前からやりたかったしね」
 明るい笑顔で言った。
「じゃあね」
「ああ、しかしな」
 サンタは曾孫にここでこんなことを言った。
「その恰好で行くのか」
「あたり前でしょ」
 見ればかなり丈の短いスカートに網タイツだ、上着もかなりの露出である。波立つブロンドの長い髪の毛にアイスブルーの目で卵型の顔はかなり整っている。
「これがあたしのファッションだから」
「ミニスカートに胸が開いた上着がか」
「外は寒いから」
 フィンランドだけあってだ。
「コートも帽子もだけれど」
「部屋に入るとか」
「暖かいからね」
 だからだというのだ、見れば胸はかなり大きく腰は引き締まり脚も奇麗だ。
「コートを脱いでね」
「その格好だな」
「それでサンタさんになっても」
 クリスマスにというのだ。
「橇に乗ってるとあったかいのよね」
「神のご加護でな」
「だったらね」
 それならというのだ。
「ミニスカートでね」
「仕事をするんだな」
「そうするわ」
「全く、手伝ってくれるのはいいが」 
 サンタは口をへの字にさせて述べた。
「そのファッションはな」
「駄目っていうのね」
「刺激的過ぎるからな」
「曾孫に欲情するとか?」
「そんなサンタがいるか」
 即座に否定した。
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