第三章
[8]前話
「本当にね」
「ジャングルね」
「そうだよ、都会にあるね」
「ジャングルね」
「昔東京砂漠と言ったけれど」
ある歌の一節である。
「今はね」
「ジャングルね」
「そう、都会はね」
東京が都会の代表的存在と考え話した。
「今はジャングルだよ」
「このマンションがそうね」
「そうだよ、じゃあ今から」
夫は妻にあらためて笑って言った。
「運動にね」
「ジムに行くのね」
「そうする?」
「そうね、それで運動が終わったらね」
妻は夫ににこりと笑って応えた。
「サウナに入って」
「それで湯舟にも浸かって」
「そうして身体も奇麗にして」
「そしてね」
「すっきりしましょう」
「そうしようね」
笑顔で話してそうしてだった。
一緒に汗を流して身体も奇麗にした、その後で夫は仕事をはじめた。そして妻は次の日の朝出勤したが。
帰ってだ、夫の仕事を編集者として確認してから言った。
「ジャングルが好きになったわ」
「都会のだね」
「マンションになっているね、だから出勤したらね」
そうしたらというのだ。
「帰るのが待ち遠しくなったわ」
「そうなんだ」
「ええ、ジャングルっていいわね」
「いい場所だね」
「雑多だけれど何でもあって色々な人がいる」
そうしたというのだ。
「いい場所ね」
「そうだね、じゃあこれからもね」
「一緒にここで暮らしましょう」
「そうしよう」
夫は笑顔で応えた、そしてマンションにあるスーパーで買った食材で彼が作ったビーフシチューを一緒に食べた、そのシチューを食べて夫婦はまた笑顔になった。そしてこのマンションでそれからも幸せに暮らしたのだった。
マンションジャングル 完
2024・8・15
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