第五章
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「生きられて」
「はい、腐刑を受けて」
断種、それを受ける刑罰をだ。
「宦官になりましたが」
「それでもですね」
「生きる道を選んだのは」
「史記を書かれる為ですね」
「そうなのですから」
それ故にというのだ。
「調べたことを全てです」
「史記に書かれますね」
「そして後世に残します」
「歴史を」
「そうします、始皇帝についても」
「それでは」
「はい、書いていきます」
調べたことをとだ、こう言ってだった。
司馬遷は筆を進めた、木簡に自分が調べたことを全て。
こうして始皇帝の父親の説は二つ残った、だが彼の目と髪の毛の色の話も残った。そしてそれが後世の大きなヒントになることはこの時は誰も思わなかったことだった。
始皇帝の目 完
2024・11・26
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