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おぢばにおかえり
第八十三話 回廊ひのきしんその五十二

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「熱狂的なファンなのよ」
「クラスでも殆ど阪神ファンですしね」
「新一君はソフトバンクファンだけれど」
「少ないですね」
「そうね、ただそれでもね」
「オリックス嫌い過ぎですね」
「親の仇以上じゃない」
 そこまで嫌っています。
「そりゃファンの人少ないチームでしょうけれど」
「奥華でも学校でもいないですね」
「本当に殆ど阪神ファンだからね」
 奥華も天理高校もです、天理高校は関西以外の教会の人でも所属の大教会が関西である人が多いので必然的に阪神ファンの人が多いのです。
「オリックスファンの人は少ないわね」
「そうですよね」
「けれど」
 私は新一君に言いました。
「嫌うこと自体がね」
「問題ですね」
「特に新一君はね」
 嫌い方が本当に極端だからです。
「問題よ」
「そうですよね」
「わかってるならね」
 自分で、です。
「ちゃんとね」
「あらためることですね」
「そうしなさいね」
「癖性分なおしていける様にします」
「かなり難しいけれど」
 そうすること自体がです。
「いさんでいくことよ」
「いつも先輩に言われてますね」
「そうそう簡単になおらないのはわかってるから」
 人の癖性分というものはです。
「お父さんもお母さんも苦労してきてるのよ」
「ご自身の癖性分についてですか」
「あと信者さんの方々の」
 教会のです。
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