第三十八話 手紙を受け取りその二
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「ギアの基地は誰もいないならです」
「ただ南極にあるだけだな」
カニスカが続いた。
「ただな」
「はい、そして南極はあまりにも寒く」
「遠いな」
「沖縄と比べましても」
「それならだ」
「人をやり何かをするよりもです」
「放っておいてだ」
そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「訓練に専念すべきですね」
「そうだ」
カニスカは一言で答えた。
「今はな」
「お店の方は平和だからいいわね」
ランはドクターマンが店長を務めているそちらの話をした。
「特にね」
「そうだね、あっちはドクターマンがいないなら普通のお店だよ」
ステイシーが応えた。
「これといってね」
「何もすることはないわ」
「人を送ることもね」
「勿論異形に差しさわりが出ることなんてよ」
「絶対にしたらいけないし」
「もうね」
それこそというのだ。
「平和によ」
「やっていこう」
「お店についてもね」
「では後は堂々と戦うだけです」
ディボウスキは大きく笑って言った。
「いや、気が楽ですな」
「ああ、今は訓練をすればいいからな」
ゴールドツイカーが応えた。
「それならな」
「至って楽ですな」
「気がな」
「私の言った通りに」
「そして決戦になればな」
「勝つだけです」
「簡単だな」
「左様、ドクターマン殿とも」
「よくわかったぜ」
「あれっ、そういえば」
フリントはここであることに気付いて言った。
「私達皆ドクターマンって呼んでるけれど」
「そうですね」
セバスチャンが応えた。
「我々は」
「あの人本名違ったわね」
「蔭山秀夫といいましたね」
「ええ、けれどね」
「そのお名前では呼びませんね」
「私達の誰もね」
「左様ですね」
「ですが正式にお呼びするなら」
それならというのだ。
「蔭山秀夫さんとです」
「呼ぶべきね」
「左様ですね」
「本当に意識していなかったわ」
オトも今気付いた様な顔になって話した。
「あの人いつもドクターマンって呼んでたけれど」
「本名じゃないことはわかっていてもね」
フリントはオトにも応えた。
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