第七百七十六話 普通にいる幽霊その七
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「日本の皇室はね」
「絶対ね」
「伝統がね」
「それでご本人さん達のお気持ちは」
「我慢して頂くの」
「そうなるのね」
「そうなの」
こう言うのだった。
「もうそこはね」
「入りたい入りたくないはないのね」
「日本の皇室の方々はね」
彰子はさらに話した。
「我儘は何があっても」
「許されないのね」
「もうそんなものはね」
我儘はというのだ。
「絶対によ」
「許されなくて」
「それでね」
「お風呂もなのね」
「例えお風呂嫌いでもね」
そうであってもというのだ。
「世の中そんな人もいるけれど」
「確かね」
アロアがここで話した。
「芥川龍之介さんが嫌いだったのよね」
「あの人はね」
彰子もその通りだと答えた。
「そうだったのよ」
「そうよね」
「他には菊池寛さんもね」
文藝春秋社を創設したこの作家もというのだ、この出版社と新潮社、小学館や講談社はこの時代にも存在している。
「そうだったのよ」
「お風呂嫌いだったの」
「軍人さんだと秋山好古さんがね」
騎兵隊を率いたこの人物もというのだ。
「お風呂入らなかったの」
「その人もなのね」
「お食事は白米とお酒だけで」
「質素というか」
「かなり栄養バランス悪くて」
当時そうした認識はなくともというのだ。
「それでね」
「お風呂嫌いで」
「ほぼ入らなくて」
そうであってというのだ。
「匂い凄かったらしいわ」
「そうだったのね」
「けれどね」
それでもというのだ。
「今の日本の皇室の方々は」
「毎日二回入られるのね」
「お身体を清められる為にね」
まさにその為にというのだ。
「沐浴もよくされるし」
「清潔にしないと駄目なのね」
「祭事を行われるでしょ」
日本の皇室の方々はというのだ。
「だからね」
「そこまでお風呂に入って」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「祭事にあたられてるのよ」
「そうそう、祭事は身体を清める」
アンネットは彰子の話を聞いて言ってきた。
「それは絶対よね」
「神道でもそうでね」
「他の宗教もよね」
「エジプト神話の神官さん達だと」
彰子は連合のその宗教の聖職者達の話もした。
「宗派によって一日三回沐浴するそうだし」
「それでいつもお身体を清めてるのね」
「そうであって」
それでというのだ。
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