第百四十九話 文化祭の中のデートその九
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「それがいいでしょ」
「そうなるわね」
「本当にね」
それこそというのだ。
「自分の我儘だけを押し通すなら」
「付き合えないね」
「付き合うにはね」
それこそというのだ。
「お互いいつも言わないで」
「我儘を」
「それで一方が言ったら今度はね」
「もう一方が聞く」
「そうしたらいいと思うわ、あとね」
「あと?」
「やっぱり笑顔よね」
一華は笑ってこうも言った。
「一緒にいてお互い笑顔でいられたら」
「それがだね」
「いいわよね、一緒にいて笑えないなら」
それならというのだ。
「本当にね」
「よくないね」
「我ばかりでしょっちゅうヒス起こして執念深くてなんて人とは」
「ああ、無理だよ」
達川はすぐに応えた。
「俺そんな人とは付き合えないよ」
「そうよね」
「ヒステリ―苦手だから」
「起こす人いるけれどね」
「そうした人とはね」
とてもというのだ。
「付き合えないわ」
「そうよね。私も暴力振るう人とはね」
「付き合えないよね」
「笑うなんてね」
暴力を振るう輩と共にいてというのだ、世の中弱い相手にそうした行為を行う輩は何処でも存在するのも現実であるのだ。
「もうね」
「無理だよね」
「絶対にね、暴力は論外で」
「我儘はいつも言わなくて」
「言ったら次はね」
「もう一方が聞く」
「お互いにね、だからね」
それでというのだ。
「私が我儘聞いてもらったし」
「今度はなんだ」
「寛君が好きなもの言って、一緒に食べよう」
「それじゃあね」
達川は一華の言葉を受けて言った。
「おうどん食べようか」
「おうどんなの」
「俺どっちかっていうとおうどん派だからね」
それでというのだ。
「次はね」
「おうどんね」
「いいかな、その後は葡萄をね」
この果物をというのだ。
「どうかな」
「それじゃあね」
一華はにこりと笑って応えた。
「一緒に食べましょう」
「おうどんも葡萄もね」
こう話してだった。
二人は実際にまずはうどんを食べた、すると一華は笑顔で言った。
「いいわね、おうどんも」
「お蕎麦もよくて」
「それでね」
「好きなんだね」
「どっちも好きなのよ」
蕎麦もうどんもというのだ。
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