南洋の死神
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の機を見逃すドクロ少佐ではに。振り被った右手に大鎌が浮かび上がる。そのまま振り下ろす。
風見はその危機を本能的に察知した。前転しそれをかわす。二撃、三撃と来るがそれ等を悉くかわす。しかし劣勢は明らかでありこのままでは勝機は無い事も明らかであった。
(いかん、このままでは)
しかしドクロ少佐の攻勢は熾烈である。風見は次第に逃げられなくなってきた。
「止めだっ、死ねぃっ!」
大鎌の先を風見に向けた。すると鎌の先から火炎が噴き出した。
「受けろっ、ドクロ火焔!」
紅蓮の炎が生物の如く不気味な唸り声をあげて襲い掛かる。風見はそれを真上に跳びかわした。
その最中に身体を左へ捻った。そしてその遠心力を使いドクロ少佐の後頭部へソバットを浴びせた。
「グォッ」
この一撃にはさしものドクロ少佐も持ち堪えられなかった。地に倒れ込む。
だが左手で身体を支える。そしてまだダメージに苦しむ身体を信じ難い力で起き上がらせた。
「グググ・・・・・・」
左手で後頭部を押さえながら顔を上げる。しかし視線の中に風見はいなかった。
「おのれっ、何処だ」
辺りを捜す。
「ここだっ!」
つい先程まで少佐がいた木の方から風見の声がした。木の方を振り返る。だがそこに風見はいなかった。彼等悪の改造人間達の永遠の宿敵、仮面ライダーがそこにいた。
赤と白の仮面と緑の両眼、それはまるで蜻蛉の様である。緑を基調としたバトルボディの胸は銀と赤であり白手袋と赤いブーツを着けている。
印象的なのは白い大きな襟に二枚の白いマフラー。そして腰にある二つの風車。ダブルタイフーンである。そのダブルタイフーンこそ彼が何者であるかを指し示していた。彼こそ仮面ライダーX3、一号の技と二号の力を受け継いだ第三の仮面ライダーである。
「おのれっ、変身したか」
「デルザー改造魔人の一人ドクロ少佐、この仮面ライダーX3が相手をしてやる!」
「フンッ、返り討ちにしてやるわ!」
「行くぞっ!」
木の上から飛び降り急降下で鉄拳を浴びせる。
「X3パァーーーーンチッ!」
「ムンッ!」
ドクロ少佐はそれを受け止めた。そして大鎌を振るう。
「トォッ!」
X3はそれをジャンプでかわす。ドクロ少佐もそれを追い跳躍する。
「させんっ!」
両者が同時にパンチを繰り出した。空中で激しい衝撃音が交差する。両者は地に降り立つと今度は間合いを取りだした。
ジリ、ジリ、と間を離す。先に動いたのはドクロ少佐だった。左手に何かを取り出すとX3めがけて投げ付けた。
「ドクロマキビシ攻め!」
それはマキビシであった。本来は敵の足止めに使用する忍術の道具なのだが彼はこれを飛び道具として使用するようだ。
「無駄だっ!」
X3はそれに対し両手
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