南洋の死神
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見に言った。
「誰だ、それは」
「はい、デルザーの改造魔人、ドク・・・・・・」
その時風見達を無数の銃弾が襲った。佐久間と役は足下に襲い来る銃弾を素早くかわした。役のその動きは相当に訓練されている者のそれであった。
「誰だっ!」
銃弾は三人の後ろにそびえる一本の大きな木からだった。
「ケケケケケ」
不気味な、闇夜に木霊する死霊の様な笑い声が聞こえてきた。見れば気の上に赤と黒の軍服を身に纏ったドクロの男がいる。
「奴だな、あんたが今言おうとしていたデルザーの改造魔人とやらは」
風見は木の上の改造魔人に顔を向けたままで役に問うた。
「はい。ドクロ少佐、デルザーの中でも特に格闘戦に秀でた男です。気を付けて下さい」
「それに隠密行動にも秀でている様だな。敵ながらやってくれる」
風見達は何時の間にか囲まれていた。先程ホテルで風見を襲った者達と同じ服装であった。
「キィーーーーッ」
奇声を発し戦闘員達が襲い来る。数人が手裏剣を投げ、残る者が直接攻撃を仕掛ける。見事なまでに息の合った攻撃だ。
「くっ」
投げ付けられた手裏剣をかわし、弾き返し、襲い掛かる戦闘員達に立ち向かう風見。見れば佐久間と役も戦闘員達と闘っている。
「二人共、ここは俺に任せてくれ」
「えっ、しかし」
「どの道あいつの相手は俺しか出来ない。今のうちに次の行動の準備をしておいてくれ」
風見の口調は強く有無を言わせぬものであった。それに二人は従った。
「了解」
「解かりました」
二人はその場を離脱した。戦闘員の何人かが追おうとするが二人に倒される。
風見は素早い蹴りで二人の戦闘員を倒した。斬り掛かって来た戦闘員を横からの手刀で吹き飛ばす。右から来た一人に
対し回し蹴りを入れると正面の最後の一人に正拳を入れた。
「中々やるようだな」
何時の間にか地に降り立っていたドクロ少佐が近付いて来る。対する風見も構えを取った。
「ケケケケケ」
音も無く来た。正拳三段突きが風見に襲い掛かる。
風見はそれを手でことごとく払った。次に膝蹴りが来たがそれも肘で相殺した。
今度は風見が攻撃を仕掛けた。その下顎へ向けて左アッパーを入れる。だがそれはドクロ少佐が右手で払った。逆にその右手を戻し風見の首へ横手刀を入れる。風見はそれに対し懐に飛び込みその右手を両手で掴むと百八十度旋回し背負い投げをかける。
「むんっ!」
だがその背負い投げをドクロ少佐は両足で止めた。受身ではなく地に叩き付けられる直前に着地しその足と背の力を使い踏み止まったのである。
「クッ・・・・・・!」
風見の投げを殺したドクロ少佐はその足を使い跳ねた。そして風見の背に両膝を入れる。
「ぐおっ」
もんどり打って前に倒れる風見。そ
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