南洋の死神
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の男の演説を聞いた。それがはじまりだった。
男の名はアドルフ=ヒトラー、オーストリア出身の政治家とは思えぬ程若い男は類稀な演説の才能と政治力、そしてカリスマ性を有していた。彼の演説に心打たれたゲーは早速ナチスに入党し悪魔博士と恐れられたメンゲレ等と共に忌まわしき生体実験へと没頭していった。ここで彼の中に隠されていた冷血さと残忍さが現われた。次々と罪無き人々を細菌や化学兵器の実験材料とし、そのおぞましい結果を見て血生臭い笑みを浮かべるのであった。
ナチス崩壊後はスイス経由で中近東に渡りその地に潜伏しテロリストとして暗躍した。やがてデストロンに招かれ大幹部となり北アフリカで暴れ回る。その功績を認められ日本支部長に就任する。細菌戦を得意とする冷血で残忍な人物である。
「ドクトル=ゲーか。そちらの方の準備は出来ているか」
「安心しろ。最早九分九厘出来上がっている。あと数日で完成だ」
「そうか。ではあとは主幹戦力となる怪人だけだな」
「うむ、それだが」
「それはわしが説明しよう」
二人の後ろの床から突如として人が現われてきた。白髪と白髭の容貌魁偉な老人である。膝まである白衣と白マントを身に着けている。右手と左脚は生身であるが左手と右脚は機械となっている。ジンドグマの天才科学者幽霊博士である。
中国湖北省武漢に生まれた優秀な科学者として知られこの国において彼を知らぬ者はいなかった。多少風変わりではあったがその俊英ぶりを遺憾なく発揮していた。
だが突如として姿を消した。当時飽くなき研究意欲に捉われていた彼は次第に人の道に外れた邪な研究を望むようになっていた。そこをドグマの帝王テラーマクロに目を付けられたのだった。その招きに応じ彼はドグマに入った。そこで悪魔元帥と出合った。悪魔元帥がテラーマクロと袂を分かつと彼は悪魔元帥についた。彼の組織ジンドグマにおいては怪人の製造と細菌戦を担当し仮面ライダースーパー1を苦しめた。
「幽霊博士」
二人は同時に彼の名を呼んだ。彼はそれを聞きニタリ、と笑った。
「怪人なら既に届いている。イギリスのブラック将軍から三体」
「それでは足りぬな」
ドクトル=ゲーの言葉に対し幽霊博士は笑った。
「それに加えてわしが再生させたものが四体。合計で七体じゃ」
「七体か。それだけあれば充分だな」
「うむ。二人は基地建設を進めてくれ。風見志郎は俺がやる」
ドクロ少佐が二人に言った。
「うむ、任せたぞ」
ドクトル=ゲーが答えた。
「イタリア忍者集団DDD,その強さと恐ろしさ、とくとお見せしよう。ケケケケケケケケ・・・・・・」
ドクロ少佐は不気味な笑い声をけたたましくあげるとその姿を再び燃え盛る青い人魂へと変えた。そしてそのまま中空へと消えていった。
「仮面ラーーイダX
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