南洋の死神
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ライダーX3の首を挙げてやる」
「馬鹿なっ、この状況じゃぞ!お主も来るのじゃ!」
幽霊博士が叫んだ。それまでの飄々とした彼からは想像もつかない激しい口調だった。
「俺は暗殺を生業とする死神の末裔。狙った獲物は必ず殺る。それだけだ」
「む・・・・・・・・・」
その言葉に二人は絶句した。そして頷いた。
「解かった。仮面ラァーーーイダX3は貴公に任せる」
「然る場で落ち合うのじゃ。死に急ぐでないぞ」
「ケケケ、俺の事なら心配無用だ。さあ行くがよい」
「うむ」
二人は頷くとその斧と義手を振り回し戦場を離脱した。
「クッ、待て!」
インターポールのメンバーが追撃を仕掛けるがドクロ少佐配下の戦闘員達の手裏剣を駆使した撹乱戦法に阻まれ思うように追撃出来ない。そして彼等は戦線を離脱していく。
「これで良し」
ドクロ少佐はX3と対峙しつつそれを横目で見て言った。満足気である。
「後は貴様を倒すだけだ。このドクロ忍術の粋、見せてやろう!」
そう言うや否や大鎌をサッと構えた。
「ドクロ火炎!」
公園でも見せた火炎攻撃である。X3はこれに対し間合いを離した。
「ドクロ機関砲!」
X3に息をつかせる間もなく今度は機関砲を放つ。
「トォッ!」
X3はそれを後方に大きく宙返りをしてかわした。白い二枚のマフラーが宙で大きく翻る。
「褒めてやるわ。ここまで俺を楽しませてくれたのは貴様で二人目だ」
スタッと巨大な岩石の上に降り立ったX3に対し言った。
「ほう、それは光栄だな」
X3はあえて余裕を含んだ声で返した。
「だがそれもここまでだ。そのレ煮俺の最大の技で苦しまずに葬ってやる。行くぞ!」
大鎌を放り投げるとパッと身構えた。
「ドクロ分体!」
上空に浮かび上がると頭部と胴体、そして四肢が分裂した。公園での戦いでX3に重傷を負わせたドクロ少佐の必殺戦法だ。
あの時と同じく両手両足がX3に襲い掛かる。今度は胴体も来ている。
「死ねぇっ!」
ドクロ少佐が叫ぶ。四方八方から死が迫り来る。その時だった。
「トォッ!」
空高く跳んだ。そして太陽を背に身体を丸める。そして急降下すると共に三回転した。
「X3回転フルキィーーーーーック!」
回転から得られるその力と急降下により得られる力、二つの力を両足に乗せた。そしてその蹴りを渾身の力を以って宙に浮くドクロ少佐の頭部に加えた。
「グゥオッ!」
ドクロ少佐の頭部は直撃を受け弾き飛ばされる。地に叩き付けられ毬の様に三四回大きく跳ね地で回転し動きを止めた。
「グ、グググググ・・・・・・」
苦悶の声を出しながらもまだ生きていた。頭部が地に叩き付けられると同時に落ちて動かなくなった両手両足、そして胴体がピ
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