南洋の死神
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るかもね」
「・・・・・・・・・ふむ」
ドクロ少佐は杯を置き思案ありげに腕を組んだ。
「まあよく考えておいで。これからどうするかね」
女は笑い声と共に消えていった。
「そうか、面白い事になるかもな」
ドクロ少佐も笑っていた。それまで発していたのとは異なる種の妖気をその身体から発していた。
ドクロ少佐との戦闘後風見はホテルに帰っていた。そして佐久間、役等と共にドクトル=ゲー達が建設しようとしている秘密基地の所在が示されている地図を見ていた。
「やはりアジア太平洋地域における一大拠点にしようというだけはある。これは相当な規模だぞ」
風見はテーブルの上に広げられたシンガポールの地図のある一点を指し示しつつ言った。その地点はシンガポール国際空港に程近いチャンギの東にあり、また地下にも深く建設可能な場所であり基地建設には最適ともいえる場所であった。
「確かにこの地点に基地を建設されると厄介ですね。それに三方が海で攻め辛い。陸の国際空港方面からしか行くしかない」
佐久間がその日に焼けた顔に苦渋の色を漂わせ言った。
「ですがそれこそ敵の思う壺です。おそらく陸に戦力を集中させているでしょう」
役が自身の見解を表情を変える事無く述べた。これは正しい。この事は風見も佐久間も充分承知していた。
「だとすればどうすべきか」
「空から攻める手も考えられますがこれだと下から狙い撃ちにされてしまいます。かといって海からですと所持する武器も限られますし上陸の時に甚大な被害が出る恐れがあります」
「海から?」
佐久間の言葉に風見の脳裏にある考えが閃いた。
「二人共、俺にいい考えがある。今回の攻撃は俺に任せてくれないか」
「えっ、しかし貴方はドクロ少佐との戦闘でかなりのダメージを受けています。あまり無茶な行動は・・・・・・」
「無茶は承知のうえだ。相手はあのドクトル=ゲー達だ。普通に戦ってそうそう勝てる相手じゃない」
佐久間が止めようとするのを風見はあえて振り払った。
「聞いてくれ。俺の考えはこうだ。まず・・・・・・」
自分の考えを二人に話しはじめた。話を全て聞き終えると二人は意を決した顔で頷いた。
「解かりました。それでいきましょう」
「風見さん、この命貴方に預けます」
「・・・・・・有り難う」
三人はしかと手を握り合った。そして部屋を後にした。
風見はマシンで基地の方へ向かっていた。すぐに公道に出た。
「見ていろ。貴様らの邪悪な野望、必ずこの俺が打ち砕いてやる」
そう言うとハンドルから手を離した。
変っ身
両手をゆっくりと肩の高さで右の真横に置く。左手は肘を九十度にさせている。
そしてその両手を右から左斜め上へとゆっくりと旋回させる。すると風見の腰
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