聖地の鉄人
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ばゾル大佐の部隊は全滅している。しかし何故だ?基地の場所は一文字達にはまだ知られていなかった筈だ)
鋼鉄参謀がこの状況の原因に対し考えを巡らせているうちにライダー達が丘の上にやって来た。そしてバイクから降り鋼鉄参謀の前にやって来た。
「鋼鉄参謀、残るは貴様だけだ。子供達を返してもらおう」
鋼鉄参謀の予想は的中した。やはり基地は襲撃されていた。だとすれば考えられる原因は一つしかない。
(荒ワシ師団長め・・・・・・)
内心危惧はしていた。だが実際に策にかけられはらわたが煮えくり返る思いだった。
(覚えておれ、この借りは何倍にもして必ず返してやるからな)
だが今は目の前の敵と闘う方が先だ。内心のその様な感情はおくびにも出さず一文字達に対して言った。
「フン、子供達ならすぐに返してやるわ」
「本当だな?」
「俺は嘘は言わん。貴様さえ倒す事が出来ればそれで良いのよ」
そう言うと手で合図して子供達を前に出し縄を解かせた。子供達は恐怖と不安から解放され安堵の表情で一文字達の方へ駆け寄って来た。
「滝、子供達を安全な場所へ」
「解かった」
滝はそう言って頷くと子供達は連れて後方へと退いていった。後には一文字だけが残った。
鋼鉄参謀と対峙する。一文字を戦闘員達が取り囲む。どの者も手に鎖を持ちそれを振り回している。
「行くぞ」
構えを取った。中央に赤い風車を持つベルトが現われた。
変ッ
右手を肩の位置で横に垂直に伸ばし左手をそれに並列に添わせる。そしてその両手をゆっくりと頭上で右から左へと旋回させる。それと共に手の先から下へと黒のバトルボディに包まれる。手袋とブーツが赤になる。
身ッ
右手は肩の位置で胸と並行させ垂直にし拳を作り、左手は上へ九十度垂直にし拳を作る。すると顔の右半分がダークグリーンに紅い眼を持つバッタの様な仮面に覆われ左半分も同じ様に包まれる。
トオッ
そして天高く跳び上がった。風車が白く強い光を発する。光が一文字、いやライダーを包んだ。
仮面ライダー二号が姿を現わした。それを合図に決戦が始まった。
戦闘員達が一斉にその鎖をライダーに向けて放つ。ライダーはその鎖で両手両足をがんじがめにされた。
戦闘員達は鎖を引いた。ライダーを引き千切らんとする。
しかし引けなかった。戦闘員達がいくら鎖を引こうともライダーは微動だにしなかった。
「ムンッ!」
ライダーが力を入れると鎖は全て引き千切られてしまった。その力に蒼ざめる戦闘員達。
次々に襲い掛かるがもとより敵ではない。一人、また一人と倒されていく。
「やはりな、戦闘員では相手にならぬか」
鋼鉄参謀が左手に持つ巨大な鉄球を頭上で振り回しはじめた。そしてその遠心力でもってライダーにぶつける。
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