暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
聖地の鉄人
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 「頼む。では俺は作戦の用意があるからこれで失礼させてもらう」
 鋼鉄参謀はそう言うと席を立ち部屋を後にした。ガシャーーン、ガシャーーン、と金属音のする足音が次第に遠くなっていく。
 鋼鉄参謀が去り指令室にいるのはゾル大佐と死神博士だけとなった。まず死神博士が口を開いた。
 「荒ワシ師団長か何かおかしいな」
 「ああ。デルザーにおいてオオカミ長官と並ぶ策謀家と言われた男だ。何か裏があるな」
 ゾル大佐が言った。その隻眼が光る。
 「そもそも奴と鋼鉄参謀は対立しているのではなかったのか。それなのに何故今協力を申し出てきたのだ」
 大佐は更に続けた。かってデルザー内部で繰り広げられた陰惨な権力闘争は彼も知っていた。その中でも鋼鉄参謀と荒ワシ師団長の対立は有名であったのだ。
 「普通に考えてみて荒ワシ師団長が動くとは考えられぬ。おそらく奴の後ろに誰かいるのだろう」
 「後ろに?誰だ」
 「大佐も知っている筈だ。デルザーの状況を。そしてこういう時に影の如く動く男を」
 「まさか・・・・・・」
 「そうだ」
 死神博士はコクリと頷いた。
 「ゼネ・・・・・・」
 死神博士がその名を言おうとしたその時だった。非常事態を伝える警報音が響き渡った。
 「何事だ!」
 席を立ち叫ぶ二人の大幹部。そこへ数名の戦闘員とカニ獣人が部屋に逃げ込む様に入ってきた。
 「大変です、この基地にライダーが侵入してきました。滝和也も一緒です!」
 戦闘員の一人が報告する。
 「馬鹿な、ここの場所は知られていない筈だぞ!」
 死神博士が僅か語気を震わせた。
 「事は気球を要する、全力を以って二人を倒せ!」
 「ハッ!」
 ゾル大佐の命に従い彼等はナチス風の右手を斜め上に出す敬礼で答え部屋を後にした。
 
 通路でライダーと滝はヘラクレスと彼が率いる戦闘員達と闘っていた。
 「ギッ」
 戦闘員の一人が奇声を発し棒をライダーに向けて振り下ろす。ライダーはそれを右手で受け止め左フックを浴びせその
戦闘員を倒した。
 「ガウウーーーー」
 ヘラクレスが棘の付いた棍棒でライダーの頭を打ち砕かんとする。ライダーはそれをかわすと蹴りを怪人へ見舞った。
 だが怪人はそれを盾で防ごうとするしかし盾はライダーの蹴りにより粉々に砕かれヘラクレスの腹を直撃した。
 怪人はそのまま通路の壁まで吹き飛ばされた。そして沈み込むとそのまま動かなくなった。
 そこへ前からカニ獣人、後ろからサイダンプがそれぞれ手勢の戦闘員を引き連れて現われた。
 「滝、戦闘員は頼む」
 「解かった」
 滝はそう言うと戦闘員達の方へ向かった。ライダーは前後から挟み撃ちにせんとする二体の怪人と対峙した。
 「グオゥッ」
 サイダンプが鉄拳を浴びせる。ダムすら一撃で決壊させ
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