黒き森の魔狼
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りを怪人の背に浴びせた。奇械人オオカミンは空中で大爆発を起こした。
「ムンッ!」
着地しファイティングポーズを取る。右手げ手刀を作り左斜め上に上げ身体を左へ捻る。左手は拳を作り脇に入れるポーズだ。
オオカミ長官はそう言って階段を降り基地へと後退していく。ユキオオカミトオオカミジンもそれに続く。
「待て!」
ライダーも追って階段を降りる。そして彼も基地の中へ入っていった。
ライダーは薄暗い基地の中を進む。部屋を開け機械やコンピューターを次々と破壊していく。
「ギィッツ」
廊下を進んでいくと前から戦闘員達が現われた。一蹴し更に中を進む。曲がり角に来た。前からオオカミジンが出てきた。
「ハァーーーォッ」
吼えるや否や頭部を飛ばしてきた。ライダーはそれを咄嗟に屈んでかわした。
だが頭部は反転して再び襲い掛かって来る。それを後ろ蹴りで打つ。起き上がり正拳を突き出す。
「ライダァーーーパァーーーーンチッ!」
頭部は爆発した。主を失った胴も倒れ動かなくなった。ライダーは再び足を進めた。
奥に着いた。そこは暗く何も見えなかった。
「ならば」
ライダーの眼が光った。部屋を見回す。
「これは・・・・・・」
部屋の中は何かしらの機器類で満たされていた。フラスコや試験管等実験用器具もある。
ここで何が行なわれていたか、ライダーはすぐに理解した。
「そうか、ここで狂犬病のビールスの強化、製造を行なっていたのだな」
「その通りだ、ライダーよ」
急に部屋が明るくなった。階段がありその上に二階があった。そこに声の主がいた。
「オオカミ長官!」
「ここまで来るとはな。見事だと誉めておこう。だがそれもここまでだ。我等が計画、邪魔はさせん」
「黙れっ!貴様等の邪悪な企み、この仮面ライダーが必ず阻止してやる!」
『それは不可能だ。何故なら貴様はここで死ぬからだ』
「その声はっ!?」
ライダーはその声に聞き覚えがあった。忘れる筈がない。かっての宿敵の声だった。
部屋の横にあるシャッターが左右に開いた。その奥から一人の男が二体の怪人を連れて現われた。
指揮杖を持ち金モールと数個の勲章が付いた十九世紀欧州のそれを彷彿とさせる黒と赤の軍服とヘルメットと着けた陰気な顔立ちの男である。かってゲルショッカーの大幹部として仮面ライダーを苦しめた男、ブラック将軍である。
ロシアの軍人の家に生まれた。士官学校を卒業後騎兵隊に入り武勲を重ねた。そひて何時しか猛将として知られるようになった。日露戦争においても第一次世界大戦においても活躍した。だがロシア革命が起こってしまった。彼が忠誠を尽くすロマノフ王朝は崩壊し内戦で白軍が敗れると彼はフランスに亡命した。そしてそこから当時フランスの植民地であったアル
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