暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
黒き森の魔狼
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クロン号である。彼の良き理解者立花藤兵衛がサイクロンを基に設計、開発したマシンである。
 「そうだ。貴様が満月プラズマ光線を放つ一瞬に新サイクロンを飛ばし満月の光を塞いだのだ。新サイクロンが遠隔操作でも動かす事が出来るのを忘れていたな」
 「ぬ、抜かったわ・・・・・・」
 右手で胸を押さえ呻く。かろうじて立ってはいるがもう反撃する力も無い。敗北は決定的だった。
 「行くぞ、止めだ!」
 跳ぼうとしたライダーの左手を何かが絡め取った。それは赤い鞭だった。
 「オオカミ長官を死なせるわけにはいかぬ。あ奴はこれからも働いてもらわねばならんからな」
 「き、貴様は・・・・・・」
 ライダーの左には怪異な風貌の男がいた。
 虫の様な二本の角を生やした金と銀の頭部全体を覆う巨大な兜を被りオレンジと銀の大蛇を思わせるバトルボディである。
その上から緑のマントを羽織っている。特に異様なのは左手で鉄か何かしらの金属で出来ている様だ。親指以外の四本の指は一つになっており親指の先も尖っている。この人とは思えない外見の男こそショッカー大幹部の一人として悪名を馳せた地獄大使である。
 地獄大使、かっては東南アジアで恐れられた勇将だったという。人々は彼を『力の魔神』と呼んだ。その勇猛にして苛烈なる指揮は周辺諸国や敵対勢力の恐怖の的だった。
 だが突如として消息を絶ちショッカーの大幹部に就任した。東南アジアにおいて暴虐の限りを尽くしその功績を認められ日本支部長となった。常に前線で指揮を執る事を好む実戦派として知られ、大虐殺やライダー自身を狙う作戦を多用しライダー一号、二号と戦った。とかく喜怒哀楽の激しい事でも知られている。
 「地獄大使、貴様も甦ってきたというのか」
 「そうだ。わしやブラック将軍だけではない、他の者達も貴様等ライダーを倒し世界を悪に染め上げる為に地獄から舞い戻ってきておるわ」
 地獄大使はニヤリ、と笑った。
 「何っ、すると・・・・・・」
 「フフフ、それは言えんな。いずれ解かる事だがな、貴様の死と共に」
 「クッ・・・・・・」
 「オオカミ長官、今のうちだ。早く撤退するがいい」
 「う、うむ。恩に着るぞ」
 オオカミ長官はそう言うと消えた。どうやらテレポーテーションらしい。
 「さて、オオカミ長官も無事撤退した。後は貴様との勝負だが」
 残忍な笑みを浮かべた。まるで毒蛇が笑ったかの様な笑みだった。
 「今日のところははその命預けておこう。いずれ貴様は我等の前に敗れることになる」
 鞭を収めた。マントで全身を覆った。
 「また会おう。その時こそ貴様の最後の時だ」
 「待てっ、地獄大使!」
 だが地獄大使はそのまま消えていった。後には高笑いだけが残った。

 「そうか、あの二人も復活しているのか」
 翌日爆発し
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