第二章
[8]前話
「連れて行っていいそうだ」
「ピクニックに?」
「ああ、今会社の人に聞いたらな」
そうすればというのだ。
「犬を連れて来てもな」
「いいって言われたの」
「ああ」
そうだというのだ。
「そう言われたよ」
「そうなのね」
「だからな」
それでというのだ。
「ふわりも連れて行くか」
「それが出来たらね」
それならとだ、百合子は答えた。
「そうしましょう」
「それじゃあ決まりだな」
「ふわりも一緒よ」
「ふわり外出も好きだしな」
「だったらいいわね」
「ああ、ふわりピクニック行くか?」
文太は今度はふわりに声をかけた。
「そうするか」
「ワンッ」
ピクニック、外で遊べると聞いてだった。
ふわりは頭をぱっと上げて嬉しそうに応えた、そうしてだった。
ふわりを連れて行くことにした、文太は百合子にあらためて言った。
「ちゃんとリードも持って行ってな」
「つないでね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「ケースに入れてだ」
「車の中ではそこでいてもらうわね」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「ピクニックの時はな」
「リードにつないで一緒に歩こう」
「そうしましょう」
「そう考えると今から楽しみだな」
「そうよね」
「じゃあ楽しんできなよ」
息子は両親の話が整ったところで言った。
「一緒にな」
「ああ、そうしてくるな」
「ふわりと一緒でね」
「帰ったらどうだったか教えてくれよ」
笑顔で行ってそうしてだった。
今度はどういった場所に行くかを話した、自然とふわりはその会話に聞き耳を立てて楽しみにして尻尾を振っていた。
犬とピクニック 完
2024・11・22
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