第二章
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桂は英語が得意で成績優秀で外国語大学の英語学科に進み英語を普通に読み書き出来る様になった、そして就職の時に閃いた。
「英語喋られるなら」
「そっちに就職するか?」
「ええ、豪華客船の船員さんにね」
それにとだ、家で父に話した。
「なるわ」
「ああ、ああした船は国際的でな」
「それで英語喋られたらね」
「就職しやすいな」
「通訳でもね、だからね」
それでというのだ。
「船員さん、船のスタッフとしてね」
「働いてか」
「船に乗るわ」
そうするというのだ。
「これからはね」
「それはいいな」
「そうね」
父だけでなく母も頷いた。
「それならね」
「ああ、それじゃあな」
「豪華客船のスタッフに就職しなさい」
「船に乗ることは同じだしな」
「休憩の時は船の中で楽しめるし」
「豪華な世界をな」
「そうするわね」
両親に笑顔で応えてだった。
そのうえでイギリスの豪華客船のスタッフの募集に応じた、そして見事採用されてだった。
桂はその船の通訳として就職し常にその船の中にいる様になった、部屋は乗客用の豪華なものではなかったが。
客船の豪華な雰囲気は常に楽しめた、そして船長の好意で部屋が空いていれば同僚達と共にその部屋を利用することも出来。
客船での勤務を満喫出来た、それで楽しい日々を過ごし。
「最高の気分よ」
「豪華客船にいられてか」
「それもいつも」
「ええ、考えてみたらお客さんならその時だけれど」
客船の雰囲気を楽しめるのはというのだ。
「けれどね」
「スタッフとして働いているとな」
「いつもその中にいるから」
「いつも楽しめるから。休憩の時なんか」
それこそというのだ。
「バーやプールに行ったり私ギャンブルはしないけれど」
「カジノに行ったりか」
「そうもしてなのね」
「レストランにもね。スタッフのサービスで安くもしてくれるし」
このこともあってというのだ。
「客室を使わせてもらうこともあるし」
「いいんだな」
「満足しているのね」
「とてもね、お金持ちになれなくても」
それでもというのだ。
「働ければね」
「いつもいられてな」
「楽しめるわね」
「そうなるから」
それ故にというのだ。
「本当にいいわ、私幸せよ」
「そうか、じゃあこれからもな」
「頑張ってね」
「そうするわね」
日本で実家に帰った時に両親に言った、そうしてだった。
桂は豪華客船で働き続けた、それは彼女にとってとても満足出来る最高のものだった。所謂金持ちではなかったがそうであった。そして船の航海士の一人と結婚しその生活も満ち足りたものになったのだった。
高級クルーズに入るには 完
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