第二章
[8]前話
「やっていこう」
「それなら」
前久保にしても金の価値はわかっている、それでだ。
星野と話して結婚式のプランを見直した、そして式場のスタッフの人達とも念入りに話してだった。
式の予算をカットした、ウエディングプランナーはその予算を見て驚いた。
「いや、ここまでです」
「カットすることはですか」
「名古屋ではそうはないです」
「そうなんですね」
「はい、ですが」
星野に真剣な顔で話した。
「これでも充分です」
「いい式が出来ますか」
「立派な。よく考えられましたね」
「二人でじっくりと話しまして」
星野は一緒にいる前久保を見つつプランナーに話した。
「それで、です」
「考えられましたか」
「そうです、ではこの予算でお願いします」
「はい、それでは」
プランナーも頷いた、そうしてだった。
実際にその予算で式を挙げた、すると。
「いい式だったな」
「名古屋の式だったよ」
「派手で賑やかで」
「本当によかったわ」
参列者達は皆こう言った、前久保はその状況を見て夫となった星野に言った。
「あの予算でもね」
「充分贅沢だったね」
「いい式になったわ」
「いや、お金をかけてね」
「いい式になるか」
「大事なのは使い方で」
「無駄な部分はカットしていいのね」
夫になった彼に言った。
「そうなのね」
「そうだよ、これは式だけじゃなくてね」
「何でもよね」
「そうだよ、じゃあその考えでね」
「これから一緒にね」
「暮らしていこう」
「わかったわ」
夫の言葉に笑顔で頷いた、そして夫婦はそれからは名古屋らしくお金を大事にして暮らしていった。その生活は悪いものではなかった。
ケチケチ結婚式 完
2024・11・21
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