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星河の覇皇
第八十七部第四章 首相官邸にてその三十五

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「お砂糖を入れますと」
「いいですか」
「こうして」
 金はテーブルの傍にあった角砂糖が入っている容器を開いた、そしてそこから角砂糖を。
 一個二個そして十個入れてだった、スプーンでかき混ぜた。するとお茶の中から砂糖の音がざらざらと聞こえてきた。
 その砂糖を十分に溶かしてから飲んでさらに言った。
「飲みますと」
「美味しいですか」
「絶品です」
「内相はやはり甘いものがですね」
「大好きでして」
 こう言いつつ美味そうに飲んでいる。
「ですから」
「こうしてですね」
「飲みまして」
「楽しまれていますか」
「左様です」
 その通りだというのだ。
「お茶は好きで色々飲みますが」
「甘くしてですね」
「それも人から見てかなり」
 自覚しての言葉だ、金の甘党ぶりは連合でも有名で風刺画や彼女の仇名にさえ使われる程であるのだ。
 それでだ、今自覚して小柳にこう言うのだ。
「左様ですね」
「そうですか」
「それは小柳さんも思われますね」
「率直に申し上げますと」
 小柳はワンクッション置く為にこの言葉から答えた。
「そのことは否定出来ません」
「やはりそうですね」
「角砂糖を十個ですから」
 ティーカップ一杯のお茶にここまで使うからだというのだ。
「やはりです」
「左様ですね、自覚はしていますが」
「内相の好みですね」
「ことお料理については」
 どうしてもというのだ。
「かなり甘いものを」
「常に多くですね」
「そうした好みなので」
 だからデザートもかなり大量でしかも甘さも相当なものばかりなのだ。
「ですから」
「左様ですね」
「逆に甘いものがありませんと」
「本来の調子が出ないですか」
「動けない位です」
 そこまでというのだ。
「朝からです」
「甘いものを召し上がられていますね」
「例えばパンにしましても」
 朝食のこれを食べるにしてもというのだ。
「その上に多くのジャムを塗り」
「そうしてですね」
「口にしています、そして飲みものも」
 朝のそれもというのだ。
「ミルクにしても蜂蜜をかなり入れて」
「飲まれていますか」
「果物ジュースそれに果物自体も」
 そういったものもというのだ。
「口にしています」
「そうなのですね」
「よく言われます」
 金は笑ってこうも述べた。
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