第八幕その十
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「町の皆がいるから」
「幸せなのね」
「外の世界では死んだお父さんもいて」
ジョンはそれでと言います。
「一緒に船に乗っていた人達も」
「一緒でね、本当に悪かった人は来ていないけれど」
ベンがまた言います。
「けれどね」
「そう、船の人達も一緒にいて」
「楽しく暮らしてるね」
「皆でね、それがね」
「宝ですか」
「僕達の本当のね」
こう言うのでした。
「そうなんだ、ただね」
「ただ?」
「あの時はね」
かつての冒険の時はというのです。
「そうは思わなかったよ」
「そうですか」
「手に入れた財宝がね」
それがというのです。
「お宝だってね」
「思われていたんですね」
「そうだったんだ」
こう言うのでした。
「あの時はね」
「そうでしたか」
「確かにお宝だよ」
冒険の末に手に入れた財宝はというのです。
「今もあるしね」
「だからですね」
「うん、けれどね」
「本当のお宝は」
「友情だったんだ」
「あの航海で出来たそれだよ」
フリントはまさにと言いました。
「本当にね」
「そういえばあの航海色々あって」
それでと言うカルロスでした。
「絆も生まれましたね」
「そうそう、ジムさんとジョンさんとだけでなくて」
ジョージも言います。
「参加してお宝を手に入れた人達の間でね」
「そうだったね」
神宝も応えました。
「あの航海は」
「ただの冒険じゃなかったわ」
恵梨香も言いました。
「絆も生まれた冒険だったわ」
「その冒険こそがなんだ」
まさにと言うジムでした。
「僕達の本当のお宝なんだ」
「そうなんですね」
「あの航海こそがですね」
「皆さんの本当のお宝で」
「それで、ですね」
「今そう言われるんですね」
「そうだよ、補佐官とも副大統領とも」
まさにと言うジムでした。
「そして国務長官ともね」
「僕供だね」
「一緒にいてね、何かとあって」
「友情が生まれたね」
「そうなったよ、あの頃の船は」
それはというのです。
「皆でいつも力を合わせて」
「そうそう、動かしていったね」
かかしが応えました。
「そうだったね」
「はい、帆船でしたから」
「そうだったね」
「今はこの船も外観は帆船ですが」
「実は違うね」
「はい」
そうだというのです。
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