第八十七部第四章 首相官邸にてその二十九
[8]前話 [2]次話
「そうしてね」
「お相手を探されますね」
「そうするわ」
「それでは」
「首相としての公務があるけれど」
それだけでなくというのだ。
「そちらにもね」
「力を入れていかれますか」
「前向きに検討しているわ」
これが返答だった。
「もういい加減にね」
「結婚して欲しいですね」
「全くよ、あれだけの人物がもてないとかね」
「有り得ないですね」
「見てもわかるわ」
それはというのだ。
「普通はね」
「同性からも異性からも」
「事実プレゼントも多いわ」
「特にバレンタインやクリスマスの時は」
「カエサルは自分から声をかけて人気があったわ」
美女へのプレゼントも欠かさなかった、尚このプレゼントの資金は借金からだった。借金で有名な人物だが女性へのプレゼントもそこから出していたのだ。
「けれどね」
「長官はですね」
「プレゼントを贈られているわ」
「カエサルとは逆ですね」
「ヒトラーもそうだったわね」
「歴史上最ももてたとも言われていますね」
ヒトラーはとだ、小柳も応えた。
「そうでしたね」
「女性の話は少ないけれどね」
菜食主義者で酒も煙草も口にしない、服も質素で趣味は読書と音楽鑑賞であった。蓄財は政治資金であり自分に金は使うことはなかった。そして女性についても話が非常に少ない人物であったのである。
「けれどね」
「当時のドイツではですね」
「女性からも人気があったわ」
それも絶大なまでにだ。
「支持者の半分が女性だったから」
「かなりもてたことになりますね」
「女性に清潔だったこともね」
このこともというのだ。
「人気の理由だったかもね」
「女性の権利も認めていて」
「そうした政策も進めていたし」
それでというのだ。
「尚更ね」
「ヒトラーは女性からも人気があり」
「常に多くのプレゼントが贈られていたわ」
「それだけもてていましたね」
「カエサルよりも遥かにね」
「そうでしたね」
「カエサルは女性が好きだったわ」
だから女たらしとも言われていた、自分の下の兵士達が凱旋の時ローマ市民に禿の女たらしが戻って来たと囃していて嫌な顔をしたが咎めなかった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ