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俺様勇者と武闘家日記
第3部
サマンオサ
新しい国
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「よくぞ参った、我が国を救いし勇者たちよ。そなたたちの功績はすでに国中の民が知っておる。こちらからは、改めて礼を言わせてもらう」
 次の日、再びお城を訪れた私たちは、衛兵たちの手厚い歓迎を受けたあと、玉座の間へと通された。そこには、牢屋で会った時より幾らか血色のよくなった王様が堂々たる佇まいで座っていた。
「いえ、魔物に支配された人々を救うことが我々の使命ですから」
 相変わらず身分の高い人にはへりくだるユウリが、リーダー然とした態度で一歩歩み寄り答えた。
「それでも、そなたたちの活躍で私は再び王の座を取り戻すことが出来た。この十数年、何度人として生きることを諦めたことか。絶望にうちひしがれる中、そなたたちは私にとって唯一の希望となった。そして今、その絶望を打ち払い、我が国サマンオサも新しく生まれ変わった。これも皆全て、そなたたちのおかげだ」
「いえ、当然のことをしたまでです。我々は魔物に苦しめられた人々を救うのが目的で旅をしているのですから」
「そう言ってもらえるとありがたい。本来ならそなたたちには謝礼を受け取ってもらいたいのだがな。あの魔物め、国の金をほとんど自身の欲に使い果たしてしまったようで、今我が国の財政は貧窮しておるのだ。せめてもの礼としてそなたたちの泊まっている宿の代金はこちらの方で立て替えさせてもらった。そなたたちに対する感謝を形にして渡すことが出来ず本当に申し訳ない」
「いえ、そこまでしていただいただけでも十分です。殿下のお心遣いに感謝致します」
 慇懃に答えるユウリに、王様は浮かない表情で返す。その様子に、王様の人柄が垣間見えた。
「ところで殿下、我々は勇者サイモンのことでお聞きしたいことがあります。彼は今、『祠の牢獄』という場所にいるとのことですが、なぜ彼はそこに連れて行かれたのでしょうか?」
 ユウリの言葉に、王様は苦い顔をした。
「うむ……。私もその頃には牢へと入れられていた故、詳しいことはわからぬのだが、生き残った臣下から聞いた話によれば、あの魔物めが適当な理由をでっち上げ、祠の牢獄へ閉じ込める口実のために罪を着せたらしい」
「え……!?」
 それって、サイモンさんに罪はないのに、無実の罪を着せたってこと!?
「おそらく魔物にとって、サイモンは脅威となる存在だと恐れられたからだと思われる。確か彼には妻と子供がいたそうだが……」
「サイモンさんの子供なら、先日私たちとともに魔物を倒しました」
 平静を装いながら、きっぱりと私は言い放った。
「なんと……! そう言えばあの夜、もう一人いたような気がしたが、まさかその子が……?」
「ルークは、この国の住民として、自分の国を守るために私たちに協力してくれました。彼がいなければ、私たちはあの魔物を倒すことは出来ませんでした」
 そう、称えられるべきな
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