第七百七十五話 露天風呂その九
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「その人は見事になのね」
「全部そんなことに使ったのよ」
「ホストの人に貢いで」
「そうだったのよ」
「本物の馬鹿よね」
「それで盗みもして捕まって」
「前科もついて」
そうしてというのだ。
「結婚してもらっても離婚した」
「だからもうね」
それこそというのだ。
「救い様がないわ」
「どうしもうもないのね」
「誰がどうしてもね」
「救われない人ね」
「世の中凄い稀にいるでしょ」
アンネットは眉を顰めさせて話した、三人共水風呂の中で身体が急激に冷えていっていくのを感じつつのことだ。
「本当にね」
「誰が何しても救われない人が」
「馬鹿過ぎてね」
「それでよね」
「あまりにも馬鹿だと」
アンネットはさらに話した。
「もう性根もね」
「そうそう、極端な馬鹿ってね」
アロアも言ってきた。
「性格も悪いわよね」
「不思議と比例するわよね」
「まあ馬鹿だと問題点に気付かなくて」
「努力もしないしね」
「努力するにも頭が必要ってことね」
「その大事さに気付く位のね」
「それでどうしようもない馬鹿は」
アロアはさらに言った。
「性格も凄く悪くて」
「そのこともあってね」
「救われないのね」
「誰が何をしてもね」
「助けようとしても」
「変な我儘言ったりして」
アンネットはそうしてと話した。
「そのうえでね」
「救われないわね」
アロアはまさにと言った。
「それで今お話している人も」
「性格いいと思えないでしょ」
「少なくともモラルないわね」
こうアンネットに返した。
「盗みする位だし」
「そう、当然努力もしないし」
「馬鹿なままで」
「かなり情緒不安定で一人よがりらしいのよ」
「ヒス持ちで我儘？」
「そうみたいよ」
アンネットは確かな声で話した。
「どうやらね」
「やっぱりね、それじゃあね」
「わかるわよね」
「誰が何をしてもね」
「人じゃ救えないわ」
「そうしたレベルの馬鹿ね」
「人では救えない」
彰子は考える顔で述べた。
「本当にそんな人もいるのね」
「世の中にはね」
「それで破滅するのね」
「自滅ね」
「そうなるのね」
「今お話してる人もそうでしょ」
「ええ、完全にね」
彰子はまさにと答えた。
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